「嫌な気分で終わる」L.A.コールドケース コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
嫌な気分で終わる
90年代の米ヒップホップ界についての知識が全くないので、東西の対立構造については今ひとつピンとこなかったのだけれども。
多くの警官がギャングとつるんで、賄賂にまみれて、殺人の片棒をかついでいる可能性・推論にたどり着いた刑事が、未解決事件を退職してでも調べていくという図式は分かりやすかった。
公権力が腐敗して暴走した場合、真実は明かされることはなくなる…という現実をえぐるのが主題と感じました。
そう、政権側が犯罪に手を染めたり、取り締まるべき公安や警察が反社会的組織と昵懇になった場合、真実は明かされなくなるのですよ。
他の国、他の街のことと対岸の火事として見物出来るものではありませんでした。
公安トップや政治家が、カルト組織に参加したりしてる国に住んでいるとね。
しかも、ポスターでネタバレしているとおり「未解決事件」なので、モヤモヤしたまま終わる。
このモヤモヤを感じさせるのが狙いだとしたら、それは成功しているのでしょうけれども、映画(エンタメ)としての爽快感がかけらもなく、嫌な気分で終わりました。
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