「久々の爽快感」ANNA アナ aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
久々の爽快感
コロナ封鎖からの解禁第一弾は、リュック・ベッソン監督の「ANNA」。3カ月以上ご無沙汰の劇場にて、ご祝儀がてらプラチナシートでゆっくり鑑賞。
過酷な境遇からKGBに拾われて訓練された女スパイが、類稀な頭脳と運動神経を武器に暴れ回る、サスペンス・アクションスパイ劇。
主演のアナ役サッシャ・ルスが、独特で良い。最初はなんとなく「アバター」風の顔つきと思えたけれど、カツラや衣装で七変幻しても、独特の風貌は映えるし、画面で目立つ。劇中でもモデルのシーンがあるが、さすが本業であってキマッている。中身は全く違うが、「NANA」の中島美嘉をイメージしたのは、私だけだろうか。
華奢なスタイルから繰り出されるアクションは、リズミカルで激しい。ジョン・ウィック女性版と言って良いだろう、血みどろのバトルシーンが次から次へと展開される。モデルとして鍛えていても、あれだけの動きは難しいだろうし、予想以上に見応えあった。
スレンダーな女性ひとりで、屈強な男たちをバタバタ倒していく現代のバルキリーの姿は、爽快感この上ない。キャラクターに思い入れ出来たので、個人的には、何か決めポーズなどがあると、一層盛り上がったかも。
KGB vs CIAの騙し合いの渦中で、誰も信用できない孤独な闘いを繰り広げるド定番のストーリー。だけど、その展開に期待して見てしまう。
我が敬愛するヘレン・ミレンが、本作ではKGBの嫌味な女性課長を好演。普段の上品な面影を一切捨てて、シワクチャの意地悪婆さんというのも、1つの見どころだろう。
解禁第一弾としては、上出来の作品に当たりました。
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