「アナとKGBの女王」ANNA アナ 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
アナとKGBの女王
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米ソのスパイの攻防を時間を行ったり来たりさせながら“実は…”とネタばらししていく構成。暗殺の過程だけが描かれていて、指令の中身がよくわからないので、スタイリッシュなアクションのみを楽しむべき映画なのだろう。国家間の駆け引きが男女のさやあてに矮小化されているのもちょっと気になるところ。終わってみれば、ヘレン・ミレン扮するオルガの手のうちで踊らされていたとも言える。
多人数相手に繰り広げる戦いのシーンは、アナの抜群の身体能力を発揮して痛快な見せ場だが、受けるダメージが信じられないほど少なく、片やこちらの攻撃は次々とどめを刺していく(この手の映画ではありがちだが)。あと、いくら殺し屋とは言え、人を殺し過ぎ。民間人も巻き添えになっているし、このあと楽しく平和に暮らしましたじゃ済まないような気がするのだが。
音楽のエリック・セラとは、デビュー作の「最後の戦い」からほぼ全作品で組んでいる。深い絆があるんでしょうね。
映画館自粛明けに選んだのが、この一本。やはりリュック・ベッソンは好みの監督なんだろうな。一番のお気に入りは相変わらず「サブウェイ」に尽きる。
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