「開き直れる強さ」グッバイ、リチャード! MARさんの映画レビュー(感想・評価)
開き直れる強さ
肺がんにより余命宣告をされてしまった大学教授が、そんなタイミングで娘から妻から逆に衝撃的カミングアウトを受け、残りの人生好きに生きると決めたことから巻き起こる物語。
前半はややお下品なコメディ風。後半になるにつれ、いよいよ死を悟った主人公が周りの人物との関わりの中から、美しくも独特な死生観をみせていく。
この主人公の、余命宣告を受けてからのある意味開き直った生き方は、見る人によっては強さにも、またある人によっては弱さにも感じられるのでは。
自分に置き換えたら、「延命措置しない!あとは楽しむだけ楽しむ!」なんて口で言うのは簡単だけど、実際にそうなったら…多分震えて過ごしているかな。
そんな自分には、この主人公の開き直りが一種の強さに思えた。
とはいえ、娘や親友とのやりとり、たまに見せる情緒不安定な姿をみると、やはりどこか捨て身になりきれていないというか、怖いと思う部分もあったんだろなと思うと胸が締め付けられる。
その他、親友のピーターが印象的。あんな友達をひとりでも持てたのだから幸せですね。
また、劇中やエンディングを彩るBGMも切なげでグッド。
仕事で疲れ切った状態での鑑賞だったので、元気なときに観ていればと少し後悔(笑)
あと、どうでも良いけど、「ピーターと君にしか話していない」 って…。
てことは、あの人は何も知らされないまま緊急連絡先にされていたのか。
しかもそれっきりだし。
細かいところが気になってしまった(笑)
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