「今の標識は?! "家族のトラブル" = ダニエル・シャイナート監督...」ディック・ロングはなぜ死んだのか? よしさんの映画レビュー(感想・評価)
今の標識は?! "家族のトラブル" = ダニエル・シャイナート監督...
今の標識は?! "家族のトラブル" = ダニエル・シャイナート監督が『スイス・アーミー・マン』に続き、またも死体をネタ出汁にして、平和な田舎町の珍騒動を展開する本作は、『ファーゴ』よろしくコーエン兄弟も描いてきたようなアメリカ郊外の雪だるま式事件(と女性保安官)。つまり慌てふためく当事者に、ずさんな証拠隠滅。あるいはブラックコメディ味が過ぎる低予算インディーズ系『ハングオーバー!』。そんな思わず愛しさと親近感を覚えてしまうような牧歌的な本作が描くのは、決して許されないこと、あるいは周りの人々にとってはたとえ愛があっても許せないことについて。その死の真相は、実に死んでも死にきれないようなもので、何とも言えない気持ちになってしまう。主人公がしっかりと困らされているのが良い。その主人公の妻が真相を知ったときの顔も良かった。車のところなんてモロに『パルプ・フィクション』、タランティーノならどうするか? そしてまさかのニッケルバックで終わる。流石A24。
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