「それが第一歩」SKIN スキン MARさんの映画レビュー(感想・評価)
それが第一歩
過激な白人至上主義の団体に属する全身タトゥーの主人公が、ある人と出会ったことで、レイシスト団体から抜け出し人生を改めようとする物語。
白人至上主義団体を「家族」と呼び、黒人やイスラム教徒を迫害してきた主人公。ところが、ある集会で出逢った、3人の娘を育てるシングルマザーと心通わせるうちに、本当の家族を持ちたいと思うようになる。
しかし、こうなると当然訪れるのは、裏切り者としての制裁。人種差別については勿論、長年時間を共にした仲間より、一族の掟が重視される恐ろしさがよく描かれていた。
その他、立場はまるで違えど、「ママ」と呼ばれる2人の登場人物。
見た目の過激さや、冷酷な側面がありつつも、垣間見える母としての強さや優しさは
強くうったえかけてくるものがあった。
最後に、シンプルとはいえるが、個人的にはこの映画がああいったラストで締めくくられるとは思っていなかったので少し驚いた。
ダリル.L.ジェンキンスさんのように、実際に過激な主義思考を改めさせた実績がある人がいるなんて凄いですね。このあたりにもとても感動させられた。
あと、本篇前に短編も上映されていました。
寧ろこっちの方が印象に残った人も多いのでは??
かく言う私も、思い出すのは短編のシーンの方が多いかも。
衝撃度では間違いなくこちらが本編を凌ぎますね。
本編でも短編でも思ったのは、いつだって子供たちが最大の被害者になりやすいってことですかね。
このようなことが世界では起こっているという事実に改めて戦慄を覚えた作品だった。
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