「良作画」泣きたい私は猫をかぶる shining stoneさんの映画レビュー(感想・評価)
良作画
全体的に人物の表情・背景ともに上手く。動きやレイアウトはアニメーションとしての気持ちよさに加えて作劇演出としいう意味でも細かな工夫が光るものだと感じた。
シナリオという意味で言うと、人物描写を中心にはっきりとノイズになる描かれ方がいくつかあり、それこれも全て巻き込んで、BGMの音量を上げて、感動らしきものに着地しようとするスタイルは気に入らない。
ただ、エンドクレジット前のラストシーンにて、家出から帰ってきた主人公におかえりという事も忘れ、猫を抱え涙ぐむ継母、それを主人公の肩越しに覗いている父、これを「好きになってみる」と意気込む主人公。
今までノイズに過ぎなかったものが総じてシナリオ上の悪意であったみたいな。人間に対する深い絶望・・・、そう読めば面白いのかもしれない。
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rotさんのコメント
2020年9月27日
ラストの帰宅シーンですが、きなこが主人公と入れ替わって家出から帰ってきたことになっているので別に問題ないかと。
父親と継母からすれば祭りから帰ってきただけですので・・・