「この事件、被害者ってどこにいるんですか?」ドクター・デスの遺産 BLACK FILE shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
この事件、被害者ってどこにいるんですか?
クリックして本文を読む
映画「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」(深川栄洋監督)から。
冒頭の「人には生きる権利と死ぬ権利が平等にあるのです」
の文字に、そうだよなぁ・・と頷いてしまったから、
どうしても「安楽死」肯定派の視点で観てしまった。
周りの人の負担を考え「辛い・死にたい」と考えている病人、
安らかに死ぬことを求めている人たちから、直接、依頼を受けて、
願いを叶えてあげることが、どうして悪いのか?と問われたら、
正直、私には結論が出ない。
「この事件、被害者ってどこにいるんですか?
私たちって被害者の無念を晴らし、残された家族の悲しみに
少しでも寄り添うために頑張ってるんですよね。違うんですか?」
の問いに、それを捜査する刑事はこう答える。
「人が死んでんだ。俺たちはホシを挙げる、ただそれだけだ」。
安楽死させられた人も家族も、それを望んでいるとしたら、
加害者・被害者という括りでは、この事件は捜査できない。
だから感情論ではなく人が殺された、という事実だけに目を向ける。
本当に難しいテーマだな、と感じたが「安楽死」は大切なテーマ。
原作の中山七里さんの同名小説、読む必要がありそうだな。
コメントする