キネマの神様のレビュー・感想・評価
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若いころの有能な映画人としての菅田将暉と、 晩年のダメ過ぎる老人の沢田研二のギャップが どうしても埋まらなかった。
動画配信で映画「キネマの神様」を見た。
劇場公開日:2021年8月6日
2021年製作/125分/G/日本
配給:松竹
沢田研二73才
菅田将暉28才
永野芽郁22才
野田洋次郎
北川景子
寺島しのぶ49才
小林稔侍
宮本信子
リリー・フランキー58才
前田旺志郎
ギャンブル狂でアルコール中毒の老人を沢田研二が演じている。
妻にも娘にも見放された老人が孫の助けもあって再生していく。
元々は志村けんのための脚本だった。
彼が新型コロナウイルスで倒れたために沢田研二が代役となった。
映画監督を志す沢田研二の若いころが菅田将暉。
その彼を愛する飲食店の娘が永野芽郁。
若干22才だが映画クレジットは上から3番目。
さすが当代の人気女優だと思った。
寺島しのぶがいい感じの熟女になっていた。
昔よりも今の方がずっといいと思う。
ストーリーとしてはとてもいい話なのだが、
若いころの有能な映画人としての菅田将暉と、
晩年のダメ過ぎる老人の沢田研二のギャップが
どうしても埋まらなかった。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
今頃、どうしているんだろうね
まず、主演を引き受けたジュリーに敬意と謝意を捧げます。だって、確実にあの人と比較されるわけですよ。もし、あの人が、この映画に出ていたら…。
数多の乙女心と、太陽を盗んだ男が、今じゃすっかりダメ爺さんだなんて…。それだけで観る甲斐のある映画ですが、ダメ爺さんだって、始めからダメジィジだったわけもなく、光り輝く刻を胸に秘めていた。でも、それって、私達だって…。
映画の神様、どんなジャンルがお好みかしら。でも何処にいそう。結局、映画の主演を張ることがなかったあの人が、この映画の中にいるみたい。ジュリーには申し訳ないけど、ジュリーの陰に、もう1人の主演がいるような…。キネマの神様、あの人を、見えない主演にキャストしたみたい。見えないから、御見物はその思いを、余計に探そうとする。粋な演出ですね。宮本信子のキャスティングも、流石ですね。きっと空の上から、映画の神様に愛された旦那さんが、応援してますね。
大切な人を幸せにできたら、そのヒトは幸せですよね。でも、できないんだなぁ。自分の思い入れだけが空回りして、お腹痛くなっちゃったこと、皆様はありませんか?。
今頃、どうしているんだろうね。
私が大切にできなかった人、私が幸せにできなかった人に、この映画を捧げたく思います。
山田節
いかにもな雰囲気がしてなんとなく敬遠してましたが、観てみたら自分好みの作風でじわじわ深々と感動しました。台詞も台詞回しもカメラワークも何もかもが山田洋次監督でしたね!渥美清だったらもっとこうだろうなとか色々想像しつつもとても楽しめました。大好きな宮本信子さんもピッタリな役でしたし、モノクロでみる北川景子さんの美しさも際立ってました。出演者みんながとても役に合っていて素敵な雰囲気が感じられましたが、とりわけ若き円山郷直役の菅田将暉に心を鷲づかみにされました。実はずっと小松菜奈のファンだったので、全く個人的かつ不条理な感情から菅田将暉くんを敵視してたのですが(笑)、「花束みたいな恋をした」(21)とか大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の源義経を観るうちにすっかり魅了されてしまい、最近では小松菜ちゃんより彼の方が好きなくらいです(大笑)。今作は、松竹映画100周年記念作品らしく、往年の大船撮影所の雰囲気なども描かれていて、そこに刻まれてきた映画づくりの佇まいのようなものを感じて、わけもなく涙ぐんでしまうシーンがたくさんありました。エンドロールに志村けんさんの名前がありました。志村けんさんの幻の初主演映画だったことを思い出し、胸が締め付けられました。確かにこれは、志村さんの役だと思いました。
原作の“シネマ賛歌”よりも“シネマ界賛歌”への改変だったが…
散々、この映画の不評を聞き及んでいたが、
それでも、原田マハの原作を読んでいた縁で
鑑賞した。
しかし、「シネマの神様」の意味も違うし、
映画サイトの遣り取り中心話では
映像化は難しいと判断したか、また、
松竹100周年記念の位置付けなので、
“シネマ賛歌”の原作イメージを
“シネマ界賛歌”的に変えたかったためか、
主役や登場人物の設定も違うし、
基本的なストーリーも原作とは全く異なる
内容だった。
この映画化の演出は、「寅さんシリーズ」や
「たそがれ清兵衛」「息子」等々、
たくさんの名作を鑑賞させて頂いた
山田洋次監督だが、
2010年代以降の「母と暮らせば」等では
演出力の衰えを観じさせられていた。
ところが、流石に、過去と現在の
行き来については上手い処理で、
なかなか魅入られる出だしだったし、
ラストの「東京物語」のヒロインが
スクリーンから出て来ることは、
ウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」を
思い出させる“シネマ界へのオマージュ”の
一つだろうが、
そのことがゴウの死を表すとの象徴性は
有りがちではあるが納得の出来だった。
しかしながら、例えば、志村けんへの追悼を
エンドロールの中だけで表すのであれば
納得出来るが、
劇中で沢田研二に東村山音頭を唄われては、
不必要に志村けんが思い出され、
あくまでも沢田研二前提での
この作品への没入感を断ち切られてしまう。
あと、全体的な構成として、
ゴウが映画界を去る理由が唐突過ぎるのと、
晩年で脚本で名を上げること、
つまり専門家として
一矢を報いたことは描かれたが、
テラシンへの賞金寄付や、
表彰式での妻娘への手紙の言葉ではなく、
テラシンがゴウに言い聞かせた最後の言葉が
ゴウ自身の口から出るのではなくては、
彼の人間性としての復活を充分に
感じ取れなく物足りない。
あの希望に満ちた若い頃のエンディングが
単なるノスタルジー的に浮いた印象で、
ただただ、ゴウの残念な人生観が
強調されたかのように感じてしまった。
監督の映画界への想いは解るが、
何か空回りしている感じで、
結果的に、鑑賞後の希望に酔い浸れた
往年の山田洋次作品感を得ることは
やはり、出来ないまま終わってしまった。
松竹映画100周年記念作品と謳っているが、志村けん追悼作品とすべき...
松竹映画100周年記念作品と謳っているが、志村けん追悼作品とすべきかな。企画当初のテーマとは随分と変わってしまったのではないかな。
「主人公ゴウを演じる志村けん」を演じるジュリー。当然そこには無理が生じる。
ラスト間近の授賞式がウルッとさせるところ。しかし、どうせ主人公がああなるのなら、この授賞式直前にすべきだったと思う。コロナを絡めたかったのかもしれないが、以降の場面に蛇足感。
本作にキネマの神様は満足できないと思う(笑)
原作と違って、次はどうなるんだろうというわくわく感がなかった。 残...
原作と違って、次はどうなるんだろうというわくわく感がなかった。
残念ながら沢田研二の声は、艶があって美しすぎる。容姿とはミスマッチだ。
北川恵子、リリーフランキー、野田洋次郎は昭和を彷彿させる。
嫌いにはなれない駄作
現代パートが全体的にキツい。
演技と撮影が緩い。
孫の才能はなんなん?とかなりご都合主義なストーリーで好みではない。
映画を題材にするハードルは越えられてない。
なんというか、普通な出来にまとまったという感じかと。
志村さんが主演の予定だったんですね。。。
とんでもなく惜しい話です…
あと監督のクレジットがデカ過ぎて笑いました。
涙が止まらない
映画の中で映画を扱った作品は少なくない。
でも、これは特別。
素直に感情移入できた。
自分も映画に憧れていた一人だ。勝手だけど自分に被った。
大好きな沢田研二が主役だ。でも、スクリーンには沢田研二じゃない…志村けんがいた。自分には志村けんにしか見えなかった…
初めて志村けんがいなくなったことを実感した。
色々感慨深い
志村けんの代役を沢田研二がやって話題になった作品。
ストーリーは色んなベタな展開を繋ぎ合わせた感じで、出演者の演技もちょっとわざとらしい。(邦画を観るのが久しぶりでそう感じたのかも。セリフに合わせていちいちジェスチャーが入るのが気になった)
でも、結構満足できた。楽しめた。
主人公のダメなおじいさんは志村けんが演じてるところが想像出来た。沢田研二が良くないという訳じゃないけど。
俳優は、リリー・フランキーが良かった。あと、北川景子は完全に昭和の銀幕スターに見える。
作品の中のキャラクターでは、おじいさんと孫のコンビが良かった。
沢田研二を映画で見る機会があまり無いので、また別の作品に出たら見てみたいと思った。
安定の仕上がりだが…
作品として見るに堪えない訳では無い。
逆にあーいいお話しだなぁと感じる事は出来る。
昭和の頃の言葉遣いと演出は心に沁みる。
しかし!
綾瀬はるかさん主演の「今夜、ロマンス劇場で」のモチーフそのままパクリなの?と言わんばかり。
ダメよ、こういう事しちゃ。
それと志村けんさんの突然の不幸で代打起用された沢田研二さんの下手さに愕然。
顔が似てるだけでの安易な代打はキャスティングミスも甚だしい。反省せよ。
これだけ名優たちをちょい出ししまくって、この作品とは大人の事情と忖度しか頭に浮かばなくなった。
山田洋次作品として見れば良いと思う
あれ?原作との共通点って家族構成のとこだけなんだ。
山田洋次作品が苦手なので、原田マハ原作見たいけど相性どうなんだろうかと中々手が出せずにまごまごしていましたが、よしと見てみたら完全に山田洋次作品になっていたので心配するほどでもありませんでした。
原作パートが少なくてむしろ良かったように思う。完全に別物なので原作についてあれやこれ考えるのもどうかなって。
人生が込められていた!!
私の父もアル中だったので出だしは面白くなるか分かりませんでしたが、人生が込められていて良い映画でした。邦画で過去の時代が舞台だと、何か誤魔化しながら撮影しているように感じてショボく感じる事が多いのですが、本作は映画の世界に入り込めたので、制作者の目が行き届いていると思いました。クラシンさんが昔も今もキャラが変わらない良い人で、映画館のお客さんに主人公の受賞を知らせるシーンで泣けました。物語は必ずしも成功した主人公が良いという訳では無いのだなと思いましたし、また挫折して無為に過ごしてもいずれ時間切れで終わるという、氷河期世代にとっては恐怖の現実を知りました。
新型コロナの部分はいるの?
沢田研二を「志村けん」だと思い込むようにしながら見始めたら、いつの間にか「志村けん」に見えてきた。
さらに再生スピードを1.3倍にしたらもっとそう見えてきた。
ストーリーは見たこと在るような、無いような?
ストーリーがベタすぎて、あまり新鮮さもなく、感情移入は出来なかった...
ストーリーがベタすぎて、あまり新鮮さもなく、感情移入は出来なかった。
志村けんが出演するはずだったと思うと、重ねて観てしまいちょっと切なかった。
北川景子が昭和の女優の雰囲気が出ていて、思いの外良かった。
題名に違和感
「2021年。監督・脚本:山田洋次。原作は原田マハの同名小説。
映画を愛する山田洋次スピリットいっぱい詰まった映画です。
劇中映画が小津安二郎監督の「東京物語」
主役の北川景子が昭和の銀幕スターそのままの美しさとオーラ。
ケタ違いの美しさにうっとり。
なかなかいいと思うのですが、今ひとつ沢田研二のキャラクターに
共感を持てませんでした。
助監督だったゴウ(菅田将暉)は、初監督作の撮影初日に大ケガをする。
才能の無さに気付いたゴウはそのまま、撮影所を去る。
そして撮影所のそばの食堂の看板娘・淑子(永野芽郁)は、
そんなゴウに付いてきてくれる。
そして50経て、妻の淑子(宮本信子)と娘の歩(寺島しのぶ)に、
博打と酒の借金を払わせ続けているダメ親父のゴウ(沢田研二)
妻と娘(宮本信子と寺島しのぶ)が、どうしようもなく所帯やつれしている。
苦労してきたんだ。
妻と娘を幸せに出来てないんだ。
やはり男として失格!!
そして沢田研二も寅さん調でそこそこ演じてますが、ゴウの影の部分。
夢破れた「絶望」「諦め」「自分への失望」「妬み」
そう言った「人間の弱さ、哀しさ」を少しも表現していない。
まぁ、これは脚本の責任でしょう。
沢田研二の見た目も「呑気な父さんの緩みと匂い」を強く感じてしまいます。
映画って観たお客さんが感動して泣くものですよね。
出演者たちが泣いてどうするんだ!
って、思ってしまいました。
(コロナ禍を盛り込んだのも、志村けんさんがゴウ役の予定が
コロナで亡くなり、そこをどうしても描きたかったのでしょうが、
映画の完成度を欠いた原因かも知れません)
ラストの辻褄合わせも、思いつきの域を出ず、深みはないですね。
普通に楽しめました
明るく楽しい娯楽映画。
松竹の記念映画とのことで、キャストもかなり豪華だった。沢田研二は、明らかに志村けんの代役としての自分を意識していて、たまに、志村けんを彷彿とさせるところもあって、でもそれゆえに、全体的に演技演技してしまったなぁと思う。ちょっともったいない。
本来、結構演技はできていたと思う。昔のカッコ良かった頃のジュリーの映画は良かった。
なので、今の沢田研二として演技してもよかったのではと思った。若い頃の沢田研二役に菅田将暉を起用したあたりは、とてもよかったです。
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