「キネマの神様、私たちをお守りください」キネマの神様 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
キネマの神様、私たちをお守りください
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映画「キネマの神様」(山田洋次監督)から。
本来なら、主人公ゴウを中心に「キネマの神様」をピックアップして、
「カットとカットの間に神が宿るんだ。映画の神様が」とか
「第一回監督作品、題名も決まっています」「なんていうの?」
・・・「キネマの神様」などを取り上げたかったけれど、
コロナ禍での鑑賞となってしまったので、こんな会話が引っかかった。
若い頃「なんとかしてお金を貯めて、東京の郊外に小さな映画館を建てて、
そこで僕の好きな映画を、映画を愛する人たちのために上映する。
それが遠い夢です」と言い、それを実現した、映写技師テラシン。
「大変なことになったわね」と心配する主人公の娘は、こう言い放つ。
もうすぐ緊急事態宣言で、休館になるんでしょ、ここ」。
そんな会話をしながら、弱気になるテラシンは、
「この歳でこんな目にあうとはな。もうダメだ、歩ちゃん。
おじさんはやっていく自信がなくなった」と、途方に暮れていたが、
最後に、神棚に向かって、手を打ち、こう祈る。
「キネマの神様、私たちをお守りください」
そう、どの世界にも「〇〇の神様」はいるんだ、とメモをした。
今、いろいろな場所で「〇〇の神様」に祈っている人がいるんだ、
そのことを忘れないために「キネマの神様、私たちをお守りください」
このフレーズを残そうと思う。
PS.
エンドロールには「さようなら 志村けんさん」の文字。
本来、主人公ゴウを演じるはずだった彼、コロナ感染で他界し、
その意思を継ぎ、沢田研二さんが代役を務めた話を後から知った。
「あなたを愛したから、神様にであえた」・・なるほどなぁ。
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