「少女は静かに大人になった」はちどり(2018) ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)
少女は静かに大人になった
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主役の子がとても良かった。幼さの残る笑顔、時折みせる大人のような静かな瞳、どれもとても魅力的だった。
この映画を観てまず思ったのは、韓国の家庭の在り方だった。ひと昔前の日本じゃないけれど、圧倒的な学歴社会、偏差値の高い高校からトップクラスの大学には入ることが、成功への道と信じられてる。そして、お父さんの言うことは絶対なのだ。子供達を愛するが故に自分の価値観を押し付ける父親、長男であるが故にプレッシャーで妹に暴力を振るう兄、夜遊びの姉、なんだか子供に無関心な母親など、信じられる大人がいないのだ。
そんな中で会う塾の先生に自分を守ることを教えられる。
ここから彼女は急速に成長していく。
普通の女の子が、悩みながら成長する過程を丁寧に描いて、静かな感動をくれる映画だった。
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