「小さな社会と大きい世界」はちどり(2018) お人好しさんの映画レビュー(感想・評価)
小さな社会と大きい世界
エピソードのほとんどが、友達と喧嘩したの恋人に女がいたのという
他人からしたらとるに足らない出来事だ。
ところが、終盤そういったとるに足らない出来事の積み重ねと
大きな社会的な出来事との対比が素晴らしかった。
ちょうど『この世界の片隅に』では絵が好きなすずさんの日常を描きながら
大きなうねりに否応なく巻き込まれていったようにダイナミックさと押しつけがましくなさ。
全てが行き届いていたと思います。
とるに足らない出来事も思春期の煌めきだけではなく重々しさ息苦しさもあり「あぁ自分もこんな不安定で多感な時代があったなぁ」という共感も大きいです。
個人的にはウニが“漫画を描くのが好き”なら
ちょろっとイラストを描く描写ではなく漫画を描いてる場面があっていいかとも思ったけど
監督のインタビューを読むとかなり削ったそうですし、
そこはまぁ素晴らしい映画の中では些細なことです。
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