劇場公開日 2020年6月20日

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「普遍的な世界が、気になった。少女の心の動きに覚える衝動」はちどり(2018) かわちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0普遍的な世界が、気になった。少女の心の動きに覚える衝動

2020年7月26日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

ベネトン。彼女の家は決して裕福ではないが、生活に困らない中流家庭だ。パラサイトで話題をかっさらった韓国映画に新たな風を吹かせる一本だった。
ウニは、家が自営業のため、なかなか親に見てもらえない。反発するようにデートやクラブ、万引きをするが、それでも愛情を感じられない。父は大学のことばかり、母は仕事で手一杯。兄には殴られ、姉は彼氏と過ごすばかりで、末っ子にかけられる期待だけは大きい。そんなウニに転機が訪れる。漢文塾に新たな講師として来たウンジが来て、そこから世界が気になり始めるが…。
思春期特有の感情とまだ誰にもなっていない自分に対しての未熟さの中で、差し込んだ光。普遍的な世界の中で生まれるからこそ輝いて見える。繊細に紡いだ彼女の一瞬は感動モノ。しかしながら、私には少し中盤ダレて見えてしまった。実際の事故と人間の運命と生き方を見つめたくなるような素敵な作品だった。

たいよーさん。