「1994年の韓国・ソウル、中2の少女ウニがいた」はちどり(2018) エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
1994年の韓国・ソウル、中2の少女ウニがいた
団地での両親と兄姉との生活、親友や男子との甘辛い関係などウニの日常を実に瑞々しくとらえた。
ソウル大学を休学中だという塾の女性講師・ヨンジとの交流が素敵だった。我々の心にも響く哲学的な語らいがあった。激動の時代を生きてきたヨンジの傷が見え隠れする。韓国が歩んできた自由化への茨の道を思った。
北朝鮮の金日成の死亡報道を遠くに聞くも、漢江にかかるソンス大橋の崩落事故はウニたちにも大きな傷を残した。
思えば真っ当な無常感とその中で成長するウニの姿があった。静かな感動があった。『動』の「パラサイト」、『静』の「はちどり」といった感じで甲乙つけ難しだ。
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