白い暴動のレビュー・感想・評価
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ベルリン・フィルを聞く事と白人至上主義は別物
このMOVEMENTは全く知らない。また、エリック・クラプトン、ロッド・スチュワートがそんな奴とは知らなかった。我が近親者がショックを受けるだろう。彼に夏にあった時、ロッド・スチュワートの『SAILING』をベタ褒めしていた。
この頃の日本はこの映画にも登場していた『スティールパン』の音楽とか、トリニダード・トバゴのソカ(?)とか、レゲエが流行っていたと記憶する。僕自身は超保守的なケルト音楽とか、クラシックを聞き始めていた。従って、このMOVEMENTは全く知らない。そもそも、『ウッドストック』を『アメリカ・カッター・カルチャー』って、色々な人から植え込まれていたので、知る由もない。
だから『のうのうと差別が存在する事』も『彼らの努力が無駄だった事』も別に驚かない。
ひとつだけ反省するべき点は、忌野清志郎さんを同じ様に軽視していた事だ。言うまでもなく、反原発運動から彼を知ったが、梅津和時さんと忌野清志郎さんがセッションをした『スローバラード』を聞いて、僕にとっての一大ムーブメントになった。従って、RCサクセションも見直す事になった。コンサートへ行きたい所だが、彼はいない。勿論、梅津和時さんはご存命なので、お金と時間があれば、聞きに行く事にしている。でも、坂田明さんかなぁ。一番好きなのは。
イギリスの当時のパンクの背景が垣間見れて、興味深い内容です。
イギリスの当時のパンクの背景が垣間見れて、興味深い内容です。
ただ、日本語字幕の色が白く見辛い!
音声無しで、モノクロの画像を背景に、英文と字幕で語られてシーンがありますが、
英文は小さくて読めないし、日本語字幕は背景とまざりこちらも読めない・・・。
劇場での鑑賞は、オススメできない。
まあまあだった
音楽がたくさん聴けると思ったら、あまり多くなくて、特にクラッシュには以前から興味があったので楽しみにしていたのだけど、期待したほどではなかった。しかも、出番にこだわったりして売れっ子気取りでお高い感じがして好感度が下がる。当時、音楽のジャンルで大きな断絶があるのが興味深い。スキンヘッドでオイパンクは右翼で怖いと80年代の後半に東京で友達に聞いたのだけど、それだった。今もそういうのはあるのだろうか。きゃりーぱみゅぱみゅが安倍政権を批判して炎上して、政治的発言をするとCMに出れなくなるなどと言われていた。主張ごとに放送局が分かれていたり、スポンサーのつきかたが変わったりした方がむしろ健全だ。
暴動を起こしたい、俺たちの暴動を
トーキョー・ロックダウン前夜に、このパンクなドキュメンタリーを観てきましたよ!
70年代に英国で台頭した移民に対する排外主義。ナショナルフロント(以下NF)というヘイト政党が支持され始めていました。ロック界でもエリック・クラプトンが支持を表明。
(ボウイも「ファシストが必要」みたいな発言してましたが、ヤツはファッションで適当なこと言う癖あるから、個人的にはガチかは不明)
そんな中、ロック・アゲンスト・レイシズム(以下RAR)という団体が立ち上がり、パンクやレゲエといった音楽でヘイトに闘いを挑みます。本作はその軌跡を描いたドキュメンタリーです。
もうね、NF支持者は現在のヘイト連中とまったく同じ。経済の先行き不安が強まると、不安に耐えられない人たちがダークサイドに堕ちていき、ガチのヘイト狂信者に煽られてその勢力と危険性を増していく。めちゃくちゃ既視感がありました。
ヘイト軍団は「スキネッズ」と言われるスキンヘッドにしたグループに属していることが多いようでした。共通ファッションで連帯感を高めている点は、現在のネット右翼どもとは毛色が違うように感じました。モッズとかテディボーイズとか、イギリスは自分の所属するトライブでファッションを合わせる傾向があるのかも。
あと、警察は絶対に排外主義を支持しますね。とにかくポリどもは市民の異議申し立てに対して抑圧する性質があるのでしょう。まぁ権力に深く考えずに従うタイプの人じゃないと務まらない仕事なのかもしれません。
そんな連中にRARは音楽やアートで対抗します。特に音楽はちょうど台頭してきたパンクや、イギリスに渡ってきた黒人たちのレゲエが呼応していき、運動が徐々に大きくなっていきます。
RARは結構暴力を振るわれます。アクティビストのすごいところは、ちゃんと暴力を乗り越えていくところですね。屈服しないですから。
圧巻はラストの反ヘイトを掲げた10万人のデモ行進&屋外ライブ!我らがクラッシュやトム・ロビンソンバンドといった反ヘイトバンドだけでなく、NFにも支持されていたシャム69も参戦!俺もシャム69は右翼バンドだと思い込んでいたけど、彼らは労働者階級の代弁者的なバンドで、RARにも理解を示していました。
そして大ラスに鎮座するクラッシュの『白い暴動』のカッコ良さといったら!シビれた!シビれて死んだ!そして蘇生した!最高ですわクラッシュ!マジでカッコよかった。シャム69のフロントマン、ジミー・パーシーも共演していて、それも熱かった!
以前、「フジロックに政治を持ち込むな」という声が上がり、ちょっと炎上したことがありました。これは現在日本で起きていること考えると、さもありなんと感じます。
結局我々はポップカルチャーを政治と切り離して楽しんだ結果、政治がリアルから遠のき、リアルじゃねえ連中に政治を任せることになっているのかもしれません。
どうやら現段階では、ミニシアターの補償はされない様子。このような政府を作ったのは、政治という生臭いものをポップから遠ざけ、闘争から逃げた我々の責任だと思っています。
とは言え、当初外されていたセックスワーカーへの支援が再考されたりと、声を上げることで変化は起き得ると思います。また、やがて来たる選挙で、よりマシな動きをした政党に投票することもできます。これから映画館文化を守るための動きも出てくると思いますし、実際アップリンクはアップリンククラウドで寄付プランも立ち上げています。そういう動きに参加するのもポップ政治活動だと思います。
現在のような危機的状況は、古い価値観が死に、気づかれなかった価値観が再生するチャンスでもあると思います。多くの人たちが(自分も含め)、より意味ある生き方を模索する変化の時期に差し掛かっているのかもしれません。それぞれの闘いから目を逸らさない生き方ができると、世界はもう少しマシになるかも!
白い暴動
俺は暴動を起こしたい
白い暴動
俺たちの暴動を
The Clash "White Riot"
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