「男とも、息子とも共依存」MOTHER マザー ちかさんの映画レビュー(感想・評価)
男とも、息子とも共依存
金、酒、男にだらしなく、家族から縁を切られる女の生き様。
どうしようもない女の生活に焦点を当て続け、エンドまで続く。
夏歩演じるソーシャルワーカー?以外にも、助けられる人はいなかったのか…。
最後まで、何かがハッキリすることなく、ずしっと重いまま終わる。
子役の幼児と少年の演技、
また、言わずもがな主演や助演の演技は素晴らしく
誰ひとりとも演技の臭さやわざとらしさがなく
実力派による力強い作品だった。
長澤まさみさんこ男に依存し、関係を持ってしまう描写は
あの端正な顔と抜群のプロポーションにも関わらず
色っぽさは消え、演技の邪魔にならない自然なものだった。
個人の性格や雰囲気をここまで消して、観客に余計な考えを挟ませない演技ができる俳優はなかなかいないと思う。特に、これだけ人気の女優であればなおさら。
引き込まれた。
奥平大兼さんも、これがデビューとは思えない…
セリフや表情の変化があまり無い役どころながら
喉仏の動き、息遣い、首筋やその血管から
周平としての感情や鼓動がまざまざと感じられた。
これからの活躍は必至ですね。
ひとつ、脚本の設定として娘が素直で人見知りせず愛らしく育っているのが違和感あったが。。
かなりの見応えがあった。
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