「こうしている今も」MOTHER マザー ke_yoさんの映画レビュー(感想・評価)
こうしている今も
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ネグレクトで亡くなる子供、虐待死が起きている。
何でこんなもん作ったのか、何のために映像化なんてしたのかと思いながら観たけど、川口祖父母殺害事件を基にした「誰もボクを見ていない」が原案とのこと。
それならば実際の事件名を出してくれたらよかった。
こんなあってはならないことが起きていたのなら。
育てられないならなぜ産む?
可愛がれないならなぜ手放さない?
そう思うけどこういう親に限って執着心は強い。
虐待について随分と勉強してきたつもりだったが、映像で見ると親には寄り添えそうにない。
本当は親にできる範囲で共感し、労い、信頼を得て、それから子供との向き合い方を見つめ直してもらうようにした方が上手くいくのだが、そんなことをしていたら子供の貴重な時間が潰れてしまう。
今作でも手を差し伸べようとした人達は、あと一歩及ばずで、結局誰の手も届かなかった。
特に男性陣は、子供のことを心配していても、結局は彼女の無防備さや刹那的な色気に引っ張られて、肉体関係でなし崩しにしてしまう人ばかりだった。
長澤まさみ本人も言っていたが、まったく共感出来なかった。働きたくない気持ちも、子供の世話をしないのも、何にも分からなかった。
何故そうしてしまうのか?責めずに考えることで、こうしている今もどこかで犠牲になっている子供を救えるのだろうか。
観終わったあとしばらく、そういう深刻モードになる作品と思います。
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