「お客の気持ちを考えてアゲる」とんかつDJアゲ太郎 llさんの映画レビュー(感想・評価)
お客の気持ちを考えてアゲる
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自分よがりではなく、相手やお客の気持ちを考えて、
音楽を、とんかつをアゲる
2人の師匠に教えられ、主人公は両方をアゲてみせる
この映画の冒頭は、コメディテイストに合わせた音楽や不安なセリフと展開が続き、鑑賞中不安な気持ちがやどる
物語の進行に合わせて、曲調とテンポは変わっていき、ラストは音楽映画ならではのカタルシスが生まれる作りになってると感じた
この流れは実際のDJそのものであり、名曲のサンプリングとヒップホップのリズムは絶妙に気持ちが良い
ラストのとんかつを料理する音に合わせたリズム調は、
バクマンのサカナクションによる、漫画を筆記する音をリズムに乗せて流す手法と近いものがあるが、どちらも映画ならではの音楽的表現だと感じた
師匠の人生である音楽を再サンプリングし、好きな人の音楽をラストに流すことで、自分とお客、両方のリズムを乗せてパフォーマンスする
幾度となくみてきたストーリー展開ではあるが、それでもこんな映画をこれからも何度でも観たい
追記
ラストのラスト、賞をとらずに店の場面に切り替わり、トンカツをアゲるのではなく、接客業に打ち込む姿で終わるあたりのバランスも最高に良いと感じた
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