劇場公開日 2020年10月30日

  • 予告編を見る

「意外な映像美と珠玉の音楽。とんかつとDJの不思議なコラボ!!」とんかつDJアゲ太郎 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0意外な映像美と珠玉の音楽。とんかつとDJの不思議なコラボ!!

2021年1月17日
PCから投稿

笑える

楽しい

単純

【賛否両論チェック】
賛:DJを目指すべく奮闘する主人公が、破天荒で楽しい。DJにもとんかつ屋にも通じる、“他人を楽しませること”の奥深さにも、考えさせられる。魅力的な音楽や映像の数々もステキ。
否:設定や展開がかなりブッ飛んでいるので、好き嫌いは大きく分かれそうなところ。

 ひょんなことからDJに魅了されてしまった、老舗とんかつ屋の3代目。一流のDJを目指すために奮闘(迷走?)する彼のドタバタ劇には、沢山笑わされてしまいます。かと思って油断していると、DJにもとんかつ屋にも共通する、“誰かを楽しませることの難しさ”や、それでも失敗から立ち上がろうとする姿に、不覚にも感動もさせられてしまいます(笑)。
 伊藤健太郎さん演じる人気DJ・屋敷がアゲ太郎へ告げる、
「他人を楽しませようとしたんならイイんじゃない?DJとして大事なことだよ。」
という励ましや、アゲ太郎自身の
「ブタを揚げるかフロアをアゲるかに・・・たいした違いはねえ!!」
なんていう言葉は、言い得て妙だなと思ってしまいました(笑)。
 そしてDJを目指す主人公のお話なので、アゲアゲな楽曲の数々が登場するのは言うに及ばずなんですが、意外にもそんなフロアを映し出す映像美の鮮やかさにも、思わずグッとくるものがありますね。
 そもそも設定からして割とブッ飛んでいる作品なので、好き嫌いは極端に分かれそうなところではありますが、何も考えずに笑って楽しめるステキな物語ですので、是非チェックしてみて下さい。

門倉カド(映画コーディネーター)