劇場公開日 2022年12月2日

  • 予告編を見る

「(他の方が書かれていないことを中心に)字幕版か吹き替え版か本気で悩むかもしれません。」ブラックアダム yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5(他の方が書かれていないことを中心に)字幕版か吹き替え版か本気で悩むかもしれません。

2022年12月4日
PCから投稿

今年351本目(合計626本目/今月(2022年12月度)4本目)。
 ※ スラムダンクについては合間に見たのですが、レビューの需要はないと思うので飛ばします。

 大阪市ではどういうわけか、この映画も字幕・吹き替え版とも半々程度ですが、それでも封切2日目で各3本といった映画館が多いです(まだ、「すずめの~」のほうが多い)。

 ストーリーについては他の方が多く書かれているので思い切って省略します。

 で、ここからですが…。この映画、いつもこの手の映画は字幕版があるなら字幕で見るという方も少し(他の方のレビューなどをみて)考えてみられたほうがよいのかなという印象です。以下のような特殊な事情があるからです。

 まず、この映画は(私は字幕版で見ましたが)その場合、英語になります。ただ、時間のシフトがあり、「架空の国」扱いなので、描かれる街(現代・近未来編)の看板も、大半架空の文字(か、アラビア語???)になっていて、英語といえば、HOTELだのBANKだのSTOREだのといった単語しか出ません。それ以外の看板、たとえば道路などにあるものも、「おそらく」「制限速度を守りましょう」とか何とかではないかと思うのですが、何せ「読みようがない言語」なのでわからないのですよね…。一方、「FedEX」と「KFC」(前者は、日本ではクロネコさんにあたるようなアメリカの配達業者、KFCはおなじみのケンタッキー)はなぜか明示的に出る(予告編のコマ送りでも確認)ため、いわゆる「広告挿入型」なのかな…とも「一応は」思えます(ただ、配達業者がどうだのケンタッキーでチキンを食べるだのといった話は一切存在しない)。

 さらに字幕版のきついのは、日本語がこなれていないうえに、上記の事情から「架空の言語の国」のようで(あるいは、アラビア語?)、ところどころ英語字幕、さらに日本語字幕と字幕が2つ出ますが、日本語字幕がこなれていないので英語字幕も参考にする必要があるところ、ことこと細かい知識(関係代名詞の省略や分詞構文など)を要求したり、かと思えば単語関係(映画の趣旨上、軍事用語が多い)で押してくるというところがあります(この点は字幕の日本語版でも同様で、2,3聞かないような単語が出ます)。

 こういう事情が重なってわかりにくい点が多々ある一方で、ストーリーとしてはわかりやすいいわゆる「アンチヒーローもの」で、ストーリーの理解として混乱させる要素は少ない(ただ、字幕版で見ると程度の差はあっても字幕の追い方によっては混乱はしそう)という特異な映画です。思い切って吹き替え版を見ることもひとつの選択肢たりうるかな…という印象です。

 ---------------------------------------------
 (減点0.3/字幕版で混乱する要素がある/上記の事情)

 ・ まぁ映画の設定上仕方のない部分もありますが、町の看板の大半は「読めない文字」で書かれているため情報の拾いようがなく、一方で字幕の日本語がこなれておらず、さらに架空の言語の英語訳(と日本語訳)が登場すると思えば英語は結構文語的だし(書き言葉としてはあっても、話し言葉として「そういう表現するの?」というような「規律正しすぎる」表現が多く苦労する)、字幕も2,3は軍事用語が出たりと「そこそこ」は苦労します。

 ただストーリー自体は追いやすく、字幕がどうであろうがそこまでは引けないかなという印象です。
 ---------------------------------------------

  (参考/減点なし/「伝説によると、~~だそうだ」)

 ・ 「○○によると」といった表現はいくつか考えられますが、動詞 say 「言う」が実は使えます。映画内でもこれが使われています。Legends say that ..... (伝説によると、....ということだ) という表現です。中学1年で習う単語ですが、実はこのような便利な使い方があるので、実はこういったファンタジー映画では「以外に」多く出る表現です。

yukispica