「繋がりたいから繋がらない関係の物語。麒麟がくる」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 コバヤシマル2さんの映画レビュー(感想・評価)
繋がりたいから繋がらない関係の物語。麒麟がくる
内容は、ファンタスティックビースト パート3ハリーポッターシリーズ以前のお話。今回はハリーポッターシリーズのダンブルドア校長を取り巻く周囲の人達にまつわる若き日の取り返しのつかない刹那に感じる悲恋と愛憎のお話。
印象的台詞は『僕等は完璧じゃ無い。どんな過ちを犯しても正す努力は出来る。大切なのは、その努力だ。』ラリーの言う台詞。ダンブルドアが過去に起こった兄弟喧嘩による取り返しのつかない事故で妹を亡くし失望している時の台詞は、物語最後の自身に関わる甥っ子クリーデンスを守る為に兄弟が協力しグリンデンバルトとの三つ巴の争いの中で、あの時守れなかった妹を守れる努力が成果を出す場面に繋がりカタルシスの解放を感じた。あぁ無情。
印象的な場面は、今回も寒そうなドイツやホグワーツ城が見えた所です。テーマ曲と合間って非常に良い。世界旅行感増し増しでスペクタクルが凄い。『遠く唐の国では、乱世で世が荒れる時には、覇者の前に麒麟が現れると聞く』とNHKの麒麟がくるを思い起こさせる様な一本筋の通った話は見易くて上手い演出だなと感じました。
印象的な状態は、映画の冒頭からグリンデンバルトとダンブルドアがお茶するシーンで2人の関係性が明るみになる時です。これをいきなり持ってくるかぁ?!驚きと潔さを感じます。
全体的に、上手くまとまりがあり伏線も素晴らしい作品だと感じます。5シリーズ予定の三作目で、グリンデンバルトの人となりが明らかにされ次のクリーデンスと🐍の繋がりや最終決戦に向けてどのように関わっていくかが楽しみです。次回作でもグリンデンバルトは別人や演じるかもしれないと思うと色々な楽しみも増え次回作が待ち遠しいです。全体的に暗くつらい話の中に幸せや笑いがあってギャップの効いた面白い物語です。