「万人向けではないけど良かった」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
万人向けではないけど良かった
波乱万丈のファンタビシリーズの3作目。まず、私にとって『ファンタスティックビーストシリーズ』とは大人向けのコンテンツであり、ハリポタゲームでは再現できないことをやろうとしている作品だと思います。
第1作は魔法動物のドタバタ珍道中で万人向け、2作目からシリアスでサスペンスな要素を盛り込んだのが特徴でした。今作は「選挙」と「不正」で、さらに子供そっちのけに物語が進んでいくので大人になった自分でも話の内容についていくのが大変だった。主人公ニュートが成人なので話の内容も大人目線の展開になるのは仕方がないのかと思いました。
でも、今作の注目点は魔法の戦闘シーンがとてもよかった。これまでの魔法の戦闘は光の玉や杖からのビームくらいで、自分が思っていた魔法の戦闘とは違っていたので不満でした。
しかし、新キャラのユーラリーという「呪文学」を教えている先生が払拭してくれました。雲を発生させて暴風を発生させたり、本のページを利用したかく乱や橋を架けるシーンは理想の魔法戦闘でした。
前作のジョニー・デップからマッツ・ミケルセンに変更になり、冷徹な理想主義者を醸し出していて非常に魅力的でした。吹き替え版を演じた井上和彦さんの演技も秀逸。特にグリデルが車でパーティに向かう最中の会話がお気に入り。グリデルの「開けろ」の台詞がシビれた。
最後にジェイコブさんのパン屋から去るダンブルドアの険しい表情は、グリンデルバルドとの激しい戦闘が予想されるのを感じ取れたので、次回作に期待が高まりました。