「色々と不幸な巡り合わせの三作目」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 RT65さんの映画レビュー(感想・評価)
色々と不幸な巡り合わせの三作目
アレやこれやも有ったし、大きく舵を切り直そうという事になったのか、全5部作構想もあわやという感じの〝ここで終わらせても良いよね〟感の有る三作目、マジで製作側のテンションが駄々下がってるのは感じた。
様々な問題は粗方片付き、次作っても良いし作らなくても特に問題のない内容。前作は凄いクリフハンガーで終わっていたのにそういった〝引き〟も特に無し。
ついでに言うと、去就が注目されるエズラ・ミラーも、丁度降板でも良いしじゃ無くても良い感じで終わっている。
マグルとの戦争云々の話は影を潜め、魔法界の指導者を決める選挙戦が話のメインとなり規模が明らかに小さく成っている。
最終的に第二次大戦に繋げてくると思っていたので、マグル排斥を訴えるグリンデンバルドが民衆の支持を得て台頭し、同じく人間界で台頭して来るヒトラーとダブらせてくるのかと思ったら(というか初期構想ではそうだったんじゃないかな?ベルリンが舞台だし)そこもヒヨったのか麒麟を絡めて来たので中途半端に成ってしまってる…。
(ていうか「最初の麒麟は偽物で次に来た麒麟が本物だ」とか言った所で何の証拠も無いし、何でみんな素直に信じたんだろう?)
キャサリン・ウォーターストンもスケジュールの変更で割りを食ったのかほとんど出てこないし(本来はあの助手の役割だったのかテセウスが出る予定では無かったのかだろうね)、紹介記事では「今作の舞台はベルリンとリオ」になってるしで、思った通りに作れなかった、運の悪さの残る不幸な三作目に成ってしまった感じ。
とか言いながら、個人的には三作の中で一番楽しめた。というか前二作は(特に二作目)話がややこしくて複雑で難し過ぎるんだよなぁ…。
今作の真の主人公はコワルスキーでした。
追記:一番驚いたのは、グリンデンバルドがタチでダンブルドアがネコだった事。