エルヴィスのレビュー・感想・評価
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拝啓、ジョン・レノンをお借りして。
拝啓 エルヴィス・プレスリー
あなたがこの世を去ってから、
ずいぶん経ちますが、
まだまだ世界は暴力にあふれ、
平和ではありません。
劇中で、
キング牧師、
ケネディ兄弟のシーンがありました。
日本でも元首相が凶弾に倒れました。
僕があなたを知った時は、
ブルース・リーと同じように、
あなたはこの世にいませんでしたね。
あなたや、ビートルズ、ストーンズを聴かないようにして新しいもの探してた時に、
ピストルズ、クラッシュ、ポリス、パンク、ニューウェーブの波は台風のように通過していきました。
ラストのあなたの歌声に場内からは拍手喝采でした。
映画館で、です。
あなたの声はやさしい。
あなたの声を聞いて、
雨も風も太陽も、
時間も、
身体中にめいっぱい感じながら進んでいきます。
彼の事はよく知らなかった
若くして無くなった理由とは。予告でトム・ハンクス出演で興味を引かれました。
前半戦幾度か眠気に襲われてしまったが、エルヴィスの全身全霊かけるパフォーマンスに凄さを感じた。あれだけの人と金が動くクラスだとマイケルしかり体力と精神的な面で薬がついてまわるのかな的にも思えた。妻子が可哀想だなぁ
本人の映像に勝るものは無い。「ゴースト」で有名になったアンチェインドメロディーに涙。
バズラーマン、好きな監督だけど、ぶっちゃけ劣化したなぁ〜という失望。
結局は、映画の最後の最後で、本人の映像が出て来るんだけど、
Unchained Melody を聴いただけでもう、涙が出てきた。
立てない、ピアノに座ったまんま。
顔はふくれている、デブの顔だ。全盛期の顔じゃない。
...
ところが、歌はまったく劣化していない。
もう、この本人の映像の前では、オースティンバトラーとかいう役者の演技なんて、
ど〜でもいい、と感じてしまった。
と同時に、バズラーマンの限界を感じた。
そう、そうなんだよ。。。
音楽ものなんて、本人の映像と本人の歌、演奏が至高であって、
男優や女優が演じてもクオリティーが落ちるだけなのだ。
...
音楽ものの映画ばっか見るのは、音楽そのものに魅力があるから。
この映画は、ラスト15分だけ見りゃいい.
I like oldies
私は中学生の頃に仲間の進めからギターを弾き始め、仲間とバンドを組んだりしていた。
当時は日本バンドのコピーを演奏したりしていたわけですが、個人的に『オールディーズ』といわれる音楽やスタイルにひっそりと憧れていた。映画も好きだった私は『スタンドバイミー』や『ラ★バンバ』』などのサウンドトラックなどもよく聴いていたものでした。
そこからファッツドミノやチャック・ベリーなどを知り、ロックンロールがより好きになり、もちろんエルビスは通らずしてといった存在ではあったのですが、ファンの方には申し訳ないのですが、当時の私は何のリサーチもせずに、彼は白人主義が作り上げた黒人音楽を真似しいるのだと勝手に決めつけて避けていました。そんな私が劇場に足を運んだのは、エルビスが目的というよりは、『オールディーズ』の雰囲気や音楽を楽しめるのでは?というのが本音です。本作を鑑賞して、バズ・ラーマンが作りあげる当時の世界感や、オースティン・バトラーが演じるエルビスが妖艶さにドキドキしてラストまであっという間でした。
本作がどこまでノンフィクションなのかはわかりませんが、エルビスを避けてきたこと、エルビスが黒人音楽の手助けをしていた事に衝撃を受け、過去の自分を責めました。
もう彼はこの世にはいないが、彼の音楽を聴きながらもう一度『オールディーズ』を学びなおしたいと思った。
バズ・ラーマンの罠か?
正直、バズ・ラーマンやっちまったな…という感じ。
これは伝記ではない。
そもそも伝記映画を撮る気などなかったのかもしれないが、悲しいかな『ボヘミアン・ラプソディ』という高評価作品の印象がまだ消え失せていないのだから、ラーマン流のスター伝記映画を期待せざるを得なかった。
ある意味、切り口と見せ方は独創的ではあるし、ラーマンの映像マジックが遺憾なく発揮されている。
プレスリーの芸能人生をジェットコースターのごとき勢いで見せていく奇抜な編集も、一見の価値がある。
が、ラーマンの過去作を凌駕するほどの映像美が見られたとまでは言えない。
文字を使った演出は、ガイ・リッチーやダニー・ボイルが既にやりきった手法だと感じた。ラーマンの方が先にやり始めたのかもしれないが。
プレスリーが単なるアイドルスターではなく、時代の寵児であり且つ時代の反逆児であったことは伝わるのだが、それまでだ。
彼が苦悩し、堕落していく様を迫力ある演出で見せてくれるが、何に苦悩しているのか焦点が絞れていないように感じた。
知っている人はあれだな、これだな、と想像できるかもしれない。が、劇映画としてストーリーを構成するには、キータームが欠けているのではないだろうか。
黒人音楽を模倣することへの批判との葛藤?
セックスアピールへの批判との葛藤?
新たなパフォーマンスを産み出すことの苦悩?
家族との軋轢?
マネージメントとの志向での対立?
金銭問題?
一本の映画にするには、主人公が何と戦っているのかを示して共感を呼ばなければならない。
事実は単純なものではないので、何かに絞ると、知っている人たち(マニア)からは「そうではない」と否定されるリスクを帯びるが、あくまで劇映画なのだからそれを受けて立つ気概が必要だ。
ラーマンが描きたかったのは、成り上がり、そして墜ちていったプレスリーの素顔なのか。それとも、プレスリーの影にいた正体不明のパーカー大佐なのか。
トム・ハンクスの怪演もあって、主体が分かりづらくなっている。
一つでもエピソードを深掘りして見せていれば、物語として成り立ったかもしれない。
主演のオースティン・バトラーが、私にはプレスリーに見えなかった。ただ、熱演は感じたし、いい俳優だと思った。
ラミ・マレックだって私には最後までフレディ・マーキュリーには見えなかったのだ。
が、一曲でもプレスリーとして歌い上げるシーンを作ってあげればいいのに…と、可哀想な気はした。
プリシラ・プレスリーを演じたオリヴィア・デヨングが美しい。なんなら、本作の最大の収穫かもしれない。
そういえば、『ボヘミアン…』でメアリー・オースティンを演じたルーシー・ボイントンも美しかったなぁ。
結末で見せられるプレスリーの最後の熱唱が涙を誘う。まさに、スーパースターが命のあらん限りに歌う。結局、一番良いシーンは“ご本人登場”だったのだから、バトラー君は哀れ。
この映画が魅力的にみえるのは、即ちエルヴィス・プレスリーが魅力的だからに他ならない。永遠のロックスター、不世出の天才の魅力だ。
でも、あの最後のステージの映像を感動的に見せるため、そこまでの物語は全て布石だったとしたら、、、バズ・ラーマンに「あっぱれ、お見事!」と言わざるをえない。
何も知らないで観ました
私はバンドマンだったのでエルヴィスくらいは知ってましたが。映画のことについては事前情報ゼロで。
まず長い。この映画長い。
そして曲やライブが満載なのはファンのためか。映画が全体的ににぎやかです。
ファンのために作ってる感をすごく感じてしまって。あんまり知らない人が観てエルヴィスの新しいファンになるかどうかというと微妙。クイーンの映画の時はかなり新規のにわかファンが増えましたがそれは無さそうですね。
エルヴィスについてもともといろいろ知っている人はとても楽しめるのではないかと思います。あんまり知らないまたは興味ない人にはただただ長い映画かと。
てかトムハンクスだったことにも全く気付きませんでした。俳優陣の演技は素晴らしいと思います。
才能が多ければ多いほど悲しみが深い
なんて、こんな悲しいことはない。
非常によくできた作品。であり俳優陣の演技が良ければ良いほど、よくできてるが故に切り取り方が非常に不愉快で後味が悪い作品だった。
あまりの理不尽さに言葉もなければ、涙も出ない。
音楽を愛し音楽に愛された彼だから、この映画がエルヴィスだとは思わないでほしい。
カントリーとブルースを融合させた、唯一無二のロックミュージックを確立した、エルヴィス。人種の壁なんて存在しない愛のある音楽を、是非改めて映画以外で聴いてほしい。
ラストの資料映像だけでも見る価値あり!!
エルヴィスがいかにマージナルマンであったかがよくわかった。白人でありながら黒人居住地区で育った。R&B、ゴスペルなど、市井の黒人たちのソウルミュージックに心を鷲掴みされた、子ども時代の目の輝きが愛おしかった。
世界中で注目されていたのに何故、兵役以外で国外に出なかったのか、初めて知った。
とにかく、転んでもただでは起きない悪徳マネージャー役トム・ハンクスの演技が強烈過ぎて尾を引いた。
音楽はもとより映像もゴージャスで、当時の街並みも(おそらく)見事に再現されていて、ワクワクした。
シャビーなHOLLYWOODの看板の裏で交わされた会話のロケーション、好きだった。
ラス・ベガスへは、自分は一生行かないと思うけど、いろんな人の人生を狂わせながら膨張を止めない聖地なのだろうなあと改めて考えさせられた。
もしもこの世に、酒とドラッグがなかりせば、、、と妄想した。
ギリギリ知っているレジェンド、エルヴィスの光と影に圧倒される159分間
福音派の集会で神の啓示を受けて音楽に目覚めエルヴィスのパフォーマンスを初めて触れた女性達が自分の中に湧いてくる興奮を抑え切れなくなって絶叫する様をじっくり描写する冒頭の場面が印象的。白人でありながら黒人達ばかりが住む地区で育ち、白人達が無視してきたブルースを愛した男が白人優位の世界にセンセーションを巻き起こす様がいかにもバズ・ラーマン的なギラギラな装飾で徹底的にデコられますが、それゆえに保守的な白人達から目の敵にされたりパーカー大佐に搾取され続けたりのダークサイドがくっきりと浮かび上がります。
エルヴィスの動作を徹底的に研究したと思しきオースティン・バトラーの演技がとにかく切なくも美しいですが、ギリギリエルヴィスを知っている世代としては、割と当たり前のように聴いていた『ハートブレイク・ホテル』がど真ん中のブルースであることに改めて気付かされたり、BBキングやリトル・リチャードとの交流がストンと腑に落ちたりと隙間だらけだったパズルのピースがバンバン嵌まっていくような感覚が痛快でした。
『ボヘミアン・ラプソディ』におけるフレディとメアリーのように、愛するが故に激しくぶつかり合うエルヴィスとプリシラの関係性も美しく、『トップ・シークレット』でエルヴィスのバッタモンみたいな主人公をヴァル・キルマーに演じさせたZAZが『裸の銃を持つ男』シリーズでプリシラをヒロインにしたり、まんまエルヴィスな風貌のアンドリュー・ダイス・クレイ主演の『フォード・フェアレーンの冒険』でもプリシラがヒロインを演じたり、エルヴィスの長女のリサ・マリーがエルヴィスと同じく黒人音楽を全世界に浸透させたマイケル・ジャクソンやエルヴィスの大ファンであるニコラス・ケイジと結婚したりといったエルヴィスの死後に起こった様々なことが全部エルヴィスの掌の上で起こったことのように錯覚してしまう、そんな余りにも巨大な存在であるエルヴィスの存在感に圧倒される159分間でした。
正直な処,深く知らないのかもしれないとも…¿?
数々の名だたるミュージシャンの伝記作品は,沢山あるが…。
一寸,小生意気な事を言っちゃいます。 ハッキリ言ってこういう伝記作品をやる事自体,非常に困難極まりない事だと思う。 ヘタすると只単に物真似のギャグ作品にもなり兼ねない,強烈なファン等からのブーイングの嵐にもなる可能性は大いにあると思われる。 過去にもエルビス・プレスリーの伝記作品は有ったが、ワタクシの意見として彼本人は非常に格好はイイ❗️ 観る前からのイメージはヘッ⁉️どうせモノマネだろ❗️だったが…。 リアルタイムでは正直な処,細かい処までは殆ど知らない。がしかし映画作品としてはわりと面白いんじゃ無いの?という上から目線の言い方をせざるを得ない処…。
ココ最近?でのこの手の話題になった作品の例として、私的には「クイーン」は駄目だったが、「Ray」(レイ・チャールズの伝記もの)は非常に善かった‼️と私の見解で有りました・・・。
トムハンクスの演技が凄い
実際の大佐は、映画のような悪人だったのでしょうか?
映画の中の大佐は、かなり悪役に脚色されているような気がしましたが、トムハンクスの演技が、大佐は絶対悪人だ!と印象づけさせられてしまいました。
いや〜、トムハンクスの演技は凄いですね。
この映画を見る限り、エルヴィスは単に音楽をしたかっただけの青年のようです。
問題は彼に纏わりつく、人間の嫌らしさですね。
亡くなってから、彼はキング・オブ・ロックだ!と褒め称えるのは悲しいです。
もっと生前に、彼の偉業を賞賛出来れば良かったのですが・・。
よくできた伝記エンターテイメント
すごく面白いとまではいかないけど、成り行きが決まっている事なのに最後まで飽きずに見れました。
天才は純粋で、そこに擦り寄ってくる人がおり今回はケミストリーが起こりキングが誕生したんですね。ありがちなのは自分の興味のあることは一途だけど、面倒な事は任せっきりで搾取される事。ショービジネスでは本当によく聞く話です。
しかしこの作品を見てエルヴィスの偉大さを感じました。正にキングだったんですね。
映像、演出はラーマンらしさが出ており、主演のバトラー、ハンクスも素晴らしい演技で、ダイバーシティが叫ばれる今見る価値がある作品だと思います。
後半は『映像の世紀』のよう
評価が軒並み高いので、これは是非。と思い観に行った。
前半は大佐のモノローグで物語がどんどん進行し、大音量で少し眠かった。
インターナショナルホテルの初ステージから、バッチリ目が覚めた。圧巻だった。
しかし、お金かけてる映画だった。豪華。
エルビス・プレスリー。それまで名前と監獄ロックくらいしか知らなかったけど、人生がアメリカの歴史だったんだとわかった。
天から神Giftを授かったミュージシャンは、どうしてみんな、天に召されるのが早いのだろうか。
この映画を観る前と、観たあとの今では、エルビスプレスリーのロックンロール、全く違って聴こえてくる。
エルヴィスという時代
思春期の頃、偶然にビートルズファンになった私にとって、エルヴィスは「ビートルズに影響を与えてくれた昔のスター」という認識だった。
アメリカの長く根深かった(現在もだけど)白人至上主義と黒人差別がまだ強く文化や価値観を支配していた時代に、エルヴィスはいたんだね。
生い立ちに、生まれ持った資質に、時代のうねりが重なって、白黒融合の新しいカルチャーと、価値観を創り出した。いまも続くカルチャーと価値観を。
しかしそんな才能あるスターが、あんな強欲自己中マネージャーに、まるでマインドコントロールされているかのように逃れられず海外にすら行けないという恐ろしさが、とにかくすごく、すごかった。
トムハンクスを長く好きだが、今作では心底憎かった。
しかし今作で最も素晴らしいのはオースティンバトラーで、宣伝で見たとき全くエルヴィス感などないこの彼が、果たして出来るのだろうかなどと思ったことを会う機会もないのに謝罪したいほどだ。
エルヴィス、その人だった、まさに。
YouTubeで観よう、ビートルズに影響を与えた昔のスターではなく、時代そのものの、エルヴィスを。
ロックの歴史がよくわかる
大スター「エルヴィス」とマネージャの確執がメインテーマのようであるが、ロックの歴史もよくわかる。黒人音楽から出発して R&B,スウィング、ラテンなどいろいろな音楽をミックスし若者の怒りと融合した歴史が映像とともに簡潔に説明されている。BBキング、リトルリチャードなどもしっかりと登場している。当時を知らない人は、事前にリトルリチャード、BBキングなどググって予備知識を得ておけばわかりやすいと思う。
支配からの脱出
エルビス・プレスリー。
1950年代のスターは、私の世代の2回り上。若い時は年上の人達に囲まれていたので、1回り上のビートルズ世代の音楽をよく聴いていたのだけど、そこに時折挟まるのが、さらに1回り上世代のプレスリーやチャック・ベリーだった。耳馴染みな音楽ではあるけれど、それほど思い入れはない。プレスリーに対して、そんな中途半端な認識の自分としては、彼の生涯を垣間見れた、伝記物として良かった。
人種差別など当たり前の時代に、黒人文化としてのゴスペルやR&Bからロックへの昇華を果たした功績は。確かに大きい。彼に政治的なイメージはなかったが、ベースには黒人文化へのリスペクトがあり、当時の体制と必死に闘っていたことがよくわかった。
トム・ハンクスが、プレスリーを食い物にする悪徳プロモーター役で、好演。良い人の代表のイメージは拭いきれないものの、後半はクソジジイぶりに嫌悪感を感じたので、キャスティングは大成功だった。
60年代、70年代のスターを題材にした映画では、ほぼ確実にドラッグと酒で落ちぶれるのだけど、本作ではそれは無いのが、異色に感じた。
歌唱シーンは少なめで、ファンには物足りないかもしれないが、「支配からの脱出」をテーマに、プレスリーという偉大なアーティストの生涯を綴った、良い作品だ。
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