エルヴィスのレビュー・感想・評価
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ラーマン監督が描くショウビズ界の光と影。
(映画.comさんのID統合?とやらが上手くいかず、レビューがPCから出来ない状況でした。
まだ上手く統合できたのかどうか不安ですが)
“エルヴィス”というより“プレスリー”とかつて日本では呼ばれていたキング・オブ・ロックンロールの人生を描いている今作ですが、冒頭から一瞬にしてバズ・ラーマン監督作と分かる独特の映像!きらびやかで目まぐるしく飛び回るカメラワークに圧倒されてしまいますが、そのギラギラ感が見事にエルヴィスの生きた時代とマッチしていました。
ラーマン監督が普通に伝記映画を撮るわけはなく、悪名高きパーカー大佐の視点からミステリー仕立てに綴られています。
エルヴィスを見出したプロデューサーでありマネージャーでもあったパーカーの搾取に苦しめられながらも彼とは縁を切ることが出来ず、いわば表裏一体の二人。パーカーがいなければもしかしたらエルヴィスはスターになっていなかったのかもしれません。トム・ハンクスの怪演があの時代のショウビズ界の深い闇を鋭くえぐりだしていましたね。
そしてエルヴィス役のオースティン・バトラーは文句無しのパフォーマンス!歌も動きも、もちろん色気も期待以上のものを見せてくれて素晴らしかったです。
初めてのラスベガスのステージシーンは本当に鳥肌モノでした。
トム・ハンクスの接待作品
名曲揃い。しかし駆け足でショートカット(画面を分割したり)してしまい、ちょっと画面がやかましい。
まぁ制作陣が見せたいのはソコではないのだなと。
(ただのPVになってしまうしな)
じゃ、もっと家庭の事を描くのかなと思ったら、マネージャーのパーカ大佐との対立がメインであった。
トム・ハンクスの悪役ぶりが際立っているが、この作品において彼にキャリア・役柄ともにタイマン張れるヤツはいない。
エルヴィス役のオースティンにはこのオッサンを喰ってしまうくらいのキャラ設定でいってほしかったが…
とはいえ最初の青年時の演技こそ微妙だったものの、その後だんだん板についてきたのは賞賛に値する。ラストのアンチェインドメロディを歌う本人映像と遜色なかった。
史実として、
環境的には、過多に組んだツアーの数。エルヴィスを孤立させ、スタッフは薬物でドーピング。
内面的には、離婚後の孤独な心のストレスを過食症食で埋め、高カロリー肥満による心臓の負担は増大していく。
これら要因が重なり、結果、処方薬の誤用による不整脈が原因で亡くなった。
一方、大佐の方はそこから20年ものうのうと生き延び、搾取した金でギャンブル三昧贅沢に暮らしましたとさ。(その後の裁判で負け、エルヴィスに関する権利をすべて剥奪されたが)
悪名が轟いているが、ショウビズ会においては才能があったのだろう。(意外なことに元妻初め遺族は彼を悪く言っていない)
このくそジジイがちゃちゃを入れなければ来日が実現していたかもしれないと思うと口惜しい。
「胸さわぎの腰つき」ペルヴィス・プレスリーよ永遠に。
捲土重来
前回、眠ってしまい、はっきりストーリーを覚えていなかったので、一人で観に行った。
実際のエルヴィスはアルバムを一枚持っているだけだが、ワールドツアーの謎などが氷解した。バトラーはかっこいいね。
スーパースターの表と裏
世界的なスーパースター、たエルヴィス・プレスリー。
楽曲だけでなく、彼のパフォーマンスがどれだけ唯一無二のものであったか、時代や音楽を変えてきたか、そのルーツがどこにあったのかなど、スクリーンを通して初めて知るプレスリーの物語を堪能できました。
とにかくオースティン・バトラーのパフォーマンスが凄い!プレスリーを体現し、物凄いクオリティのショーで魅せてくれます。
悪徳マネージャーのパーカー大佐を演じたトム・ハンクスも貫禄の演技。いつものいい人感は無く、胡散臭さたっぷり。でもどこか親しみや魅力を感じて信じてしまいたくなる感じもあり、さすが。
ド派手なショーや独特の衣装、当時の情勢など、細かなところまで作り込まれた作品。
すごかった!!
エルヴィスを知らない人向き
2時間40分は正直長いが、エルヴィスを知らない人には、よくまとまった作品。プロデューサー?視点だが、彼が本当に暗躍。観た人は必ずトム・ハンクスを嫌いになるだろうというくらい怪演。
ちょっと物悲しさが残る映画だった
ボヘミアン・ラプソディーみたいな、モロ本人にスポットライトを当てた映画でなく、トム・ハンクス演じるパーカー大佐の視点から見た映画で、それはそれで、今まで知り得なかったプレスリーの動静がわかって、面白かった。エルヴィスの歌だったんだとは知らなかった曲が、たくさん聞けて、それもまた楽しめた。この映画が面白いと勧めてくれた先輩は、ボヘミアン・ラプソディーを6回観たそうだが、この映画も、機会があれば、また観てみたい。
エルヴィスとパーカー大佐の物語
今更ですが見てきました。
エルヴィスが生前だった頃、まだ小学生でしたが名前だけは知っていました。強烈な音楽も。
突然の訃報と葬式の映像。流石に衝撃過ぎて覚えています。
キングオブロックンロール、生きる伝説みたいな人でも若くして死んでしまう。ショックでしたね。
楽曲含めそれが私のエルヴィスでした。
他の事は全然知りませんでした。
この映画で初めて知りました。
ロックンロールが聞いちゃいけない様な音楽、下手すりゃ逮捕。
黒人は差別して白人と分けるべき、とか
今の世の中では違法になる事を当時は堂々とやっていた。生まれる前の遠い時代の出来事、でもキング牧師暗殺の時代もまだそうだった。
何も知らなかったが既に自分は生を受けていた。
エルヴィスは少年時代黒人少年達とも遊んでいたり黒人達が歌う音楽も好んでいた。
白人だの黒人だの気にしていなかった。
良いものは何でも良いものなんだ。
そんな音楽の行き着く先がロックンロール。
しかしそれが若者に受けても頭の硬いお偉いさんには受け入れられず良い子として徴兵も受けた。
それでも世間の目が厳しいから音楽では無く映画に転進していたとは知らなかった。映画は音楽プロモートの一つだと思っていた。全然違っていた。
エルヴィスは音楽ができず葛藤していたんだと。
その後ロックンローラーとして復活。
まさか命を削る程の状態だったとは。
それとエルヴィスを見出したパーカー大佐。
軍隊の大佐では無かったけど辣腕ぶり
守銭奴ぶりでのあだ名らしいが彼のマネージャーぶりは詐欺師一歩手前と言うか
想像を絶する口八丁手八丁であっと言う間に
スターダムに乗せて大儲けしてみせた。
やり過ぎな面も強欲な面もあり人間臭いと言えば良い言い方だが、もっとドロドロした物を感じる人物だ。
確かに凄い人ではあるが汚い人でもある。
それを見事に演じ切ったトム・ハンクスは恐るべし。
そんな二人の関係性の物語。持ちつ持たれつではあるが、ちょっとエルヴィスの方が可哀想に見えるかな。まあエルヴィスも散財しまくってたからあまり人の事を言えないかも知れないが、若すぎる死が余計そう思わせるのかも知れない。
何にせよこの映画は音楽だけでは無く時代性も絡んでいて今では想像もできない世界で音楽を通じて新しい時代を切り開いた一人の男とその相棒の伝記見たいな映画だった。
そうか、ラーマンの派手な絵作りは、プレスリーと相性ぴったりなんだ、と気づかされる一作
バズ・ラーマンの名を世界に知らしめた『ダンシング・ヒーロー』(1992)を想起させる、若さの熱狂ときらびやかな舞台装置、そしてスピーディーなカメラワークが堪能できる一作。
ラーマンの作品は基本的に、主人公然とした主人公が話の軸になる、という物語的な明快さがあるんだけど、本作は題名となっているエルヴィス・プレスリーではなく、そのマネージャー兼プロモーターで、一般的には悪名で知られるトム・パーカー(トム・ハンクス)の目を通した物語、という点で少し変則的な作りとなっています。
エルヴィス・プレスリーという不世出の天才が登場した瞬間の、言葉にできない、見ることも許されていないような気がする、でも目が離せないし、身体の奥から突き上げるような衝動が沸き上がっている、という興奮状態をこれ以上ないほどに見事に表現しています。もちろんプレスリー(オースティン・バトラー)の切れのある動き、激しい音楽とカメラワークがその興奮を十二分に表現しているんだけど、一番印象的なのは、得も言われぬものに遭遇して言葉を失っている女性たちの「眼」です。この演技、表情がその場の熱狂をスクリーンの外に溢れさせています。
トム・パーカー視点で描いているから、何か定説とは違ったパーカー像、プレスリー像を見せるのかと思ったら、基本的に評判通りの悪徳プロモーターだったという!このあたり、本作の制作にプレスリー家がかかわっていることも関係してそう。
ほぼスクエアのパンフレットも内容豪華で、劇中曲の解説まで掲載しているのはありがたいです!
普通の音楽映画ではないです。
心が揺り動かされた。
単なる音楽映画ではないです。
すごい内容の深い映画です。
「エルビィス」の歴史と「アメリカ」の歴史が交差するように描かれています。
アメリカの黒人差別排除運動、キング牧師暗殺、ケネディ大統領暗殺、
激震の歴史に、リズム&ブルースとカントリの音楽を融合した「エルビィス」は巻き込まれていく。
「アメリカ」の音楽と一緒に、「アメリカ」の黒人差別の歴史が描かれた作品です。
また、一番驚いたのは、「エルビィス」が主人公ではなく、トムハンクス演じる「マネージャー」だということです。この「マネージャー」が悪者で、「エルビィス」から、金を搾取します。
音楽で光り輝く「エルビィス」,金によく深い「マネージャー」の闇。
この光と闇が絶妙に表現されている。
また、光輝くエルビィスと対象的にある差別の闇。
光と闇の対決が描かれています。
最後に勝つのはどちらか。
こういう観点で見ると面白い作品です。
エルビスのルーツとスタイルが解決
ロックンロールのスタイルはどの様に生まれたのか?ゴスペルに影響うけた事は知っていたが子供の頃に参加したゴスペル協会で生涯のヒーローと出会っていた事がここまでプレスリーを作り上げる元になっていたとは!私にとってこの部分が全てでした。その後はエルビスは何故日本やワールドツアーをやらなかったのかが不思議だった。そのおかげでライブ映像はクオリティの高い物が残ってる事は幸い。マネージャーとの関係はエルビスに限らずこの時代のスターはほとんどこのパターンですね。良く出来た映画。
この掴みは見事
プレスリー好きな父と母にチケットを送ったことで、自分もと思い立ち行ってきました。
まずその相性。キングの煌びやかなステージと、バズラーマンのゴージャスな演出がものすごくフィットしていたんですね。
それは息を呑むかのようで、世間が初めてプレスリーに触れた衝撃を我々も追体験しているかのようでした。
段々と増えていく女性の歓声はとてもリアリティがあり、自分も高揚してくるのがわかる程。この掴みは見事というしか無かったですね。
また主演のオースティンバトラーのパフォーマンスも素晴らしく、表情からもプレスリーの色気を感じました。
あとちょい役だけどリトルリチャードの登場は個人的に嬉しかった。結構似てたし。
ただ、彼を語る上で切り離せないのはわかるのですが、パーカー大佐にあまりにもウェイトが乗り過ぎな印象がありました。
それとラストの映像で全部持っていってしまった事ですか。
ここら辺の作りは彼の熱心なファンよりも、"名前は知っている”位のライト層の方がその生い立ちを楽しめるでしょう。
それでもやはり、序盤のステージはとても見応えがありましたね。
できたらIMAXで観たかった迫力でした。
悪徳マネージャー トムハンクスの怪演、主人公 エルビスそっくり
タイトル通り、トムハンクスのクズっぷりが良い意味で映画を面白くしている。エルビスは正直よく知らなかったが、映画を観て魅力に気付いたので、これから音楽を調べてみたい。
お母さんが大好きだったんです(^ω^)
4年前に亡くなった私の母が
エルビス大好きで(ヴィじゃなくてビね!)
テアトル東京に「エルビス・オン・ステージ」を
観に行って楽しんでた姿を思い出す。
そんな“元祖セクシー系メンズアイドル”
なのに……
こんな辛い人生だったのか。
ロックンロールは下衆な音楽、
ブラックミュージックを歌うと罪、
著名人暗殺事件多数、
ビジネスという名で貪り取られる金、
ドラッグ…more
栄光と引き換えに苦悩の人生。
42才で生涯を終える。
監督はバス・ラーマン。
「ロミオ+ジュリエット」
「ムーラン・ルージュ」を観てもわかるように
悲劇と喝采のバランスの上手さ。
そして、伝記には決してしない構成&演出。
さすがでした。
ものまね大作戦
時系列に沿ったエピソードの羅列と往年のヒットパレード
スプリットスクリーンの多用で目紛しい絵造り
情報量に反比例するストーリーの求心力の弱さ
強欲なのは誰?
リバイバル教会で聖霊降臨するシーンに期待は昂まるが以後下降してゆくばかり
デクスター・フレッチャーには遠く及ばず、、
グレイテストショーマン
BGMを含めた音楽がとても良かったですねぇ。時代やエルヴィスへの想いが乗っている感じで心地好かったです。
時代もそうだしこの手のヤツだとある種の王道ではありますが、取り巻きと家族に少し苛立ちを覚えながらの鑑賞でしたが、そこにもサラッと言及はされていたので宜し。クライマックスとも言えるインターナショナルホテルでの熱量抜群なライブを観ていながら「ブレードランナー2049」を思い出していたのはご愛嬌。
この後に、ブラックミュージックに憧れた男の娘と白人社会に溶け込みたかった男が出会うというのも、少し哀しい皮肉ですかね。
もう最高!胸がいっぱい!
リアルタイムでエルヴィスを知らない私も、ライブシーンで生身の彼に会えた気がした。
とてつもない才能はその入れ物である人間の心と身体を喰い尽くす。
やりたい事、やるべき事の為に、楽をする方向に逃げない。そんな生き様に、命懸けのパフォーマンスに痺れまくりです!
狂言回しのような大佐に語らせる事で、没入感が凄いです。
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