エルヴィスのレビュー・感想・評価
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ラストの資料映像だけでも見る価値あり!!
エルヴィスがいかにマージナルマンであったかがよくわかった。白人でありながら黒人居住地区で育った。R&B、ゴスペルなど、市井の黒人たちのソウルミュージックに心を鷲掴みされた、子ども時代の目の輝きが愛おしかった。
世界中で注目されていたのに何故、兵役以外で国外に出なかったのか、初めて知った。
とにかく、転んでもただでは起きない悪徳マネージャー役トム・ハンクスの演技が強烈過ぎて尾を引いた。
音楽はもとより映像もゴージャスで、当時の街並みも(おそらく)見事に再現されていて、ワクワクした。
シャビーなHOLLYWOODの看板の裏で交わされた会話のロケーション、好きだった。
ラス・ベガスへは、自分は一生行かないと思うけど、いろんな人の人生を狂わせながら膨張を止めない聖地なのだろうなあと改めて考えさせられた。
もしもこの世に、酒とドラッグがなかりせば、、、と妄想した。
ギリギリ知っているレジェンド、エルヴィスの光と影に圧倒される159分間
福音派の集会で神の啓示を受けて音楽に目覚めエルヴィスのパフォーマンスを初めて触れた女性達が自分の中に湧いてくる興奮を抑え切れなくなって絶叫する様をじっくり描写する冒頭の場面が印象的。白人でありながら黒人達ばかりが住む地区で育ち、白人達が無視してきたブルースを愛した男が白人優位の世界にセンセーションを巻き起こす様がいかにもバズ・ラーマン的なギラギラな装飾で徹底的にデコられますが、それゆえに保守的な白人達から目の敵にされたりパーカー大佐に搾取され続けたりのダークサイドがくっきりと浮かび上がります。
エルヴィスの動作を徹底的に研究したと思しきオースティン・バトラーの演技がとにかく切なくも美しいですが、ギリギリエルヴィスを知っている世代としては、割と当たり前のように聴いていた『ハートブレイク・ホテル』がど真ん中のブルースであることに改めて気付かされたり、BBキングやリトル・リチャードとの交流がストンと腑に落ちたりと隙間だらけだったパズルのピースがバンバン嵌まっていくような感覚が痛快でした。
『ボヘミアン・ラプソディ』におけるフレディとメアリーのように、愛するが故に激しくぶつかり合うエルヴィスとプリシラの関係性も美しく、『トップ・シークレット』でエルヴィスのバッタモンみたいな主人公をヴァル・キルマーに演じさせたZAZが『裸の銃を持つ男』シリーズでプリシラをヒロインにしたり、まんまエルヴィスな風貌のアンドリュー・ダイス・クレイ主演の『フォード・フェアレーンの冒険』でもプリシラがヒロインを演じたり、エルヴィスの長女のリサ・マリーがエルヴィスと同じく黒人音楽を全世界に浸透させたマイケル・ジャクソンやエルヴィスの大ファンであるニコラス・ケイジと結婚したりといったエルヴィスの死後に起こった様々なことが全部エルヴィスの掌の上で起こったことのように錯覚してしまう、そんな余りにも巨大な存在であるエルヴィスの存在感に圧倒される159分間でした。
僕もパンツを投げたかった
前半のエルヴィスのかっこよさはすさまじく、僕も嬌声をあげながらパンツを投げたくなるほど。それだけに後半の彼の人生は悲しかったが、そんな中でも、68年のTVスペシャルやラスベガスの最初のコンサートなど、きらめく瞬間があったのには救われた。
彼の多面性や多層性、特に黒人音楽や黒人運動との関わりを表した演出が良かった。その多層性を体現する「ザッツ オールライト」が、最初のライブシーンと、最後の輝きとも言える後半のラスベガスのショーでともにフィーチャーされるのはまさに象徴的。
エミネムなど現代の楽曲を使用するのも、伝記映画に重奏性、普遍性をもたらそうとする試みが感じられて良かった。
【良かった点】 エルヴィスの怒涛の人生を美麗な映像とともに描き切っ...
【良かった点】
エルヴィスの怒涛の人生を美麗な映像とともに描き切った見事な一本。豪快な画面転換、カットにニヤニヤ、そしてエルヴィスの歌に酔いしれる。若年期の歌は俳優さん自身で歌っていると知ってさらに驚き。
【良くなかった点】
トムハンクス演じるマネージャーが悪なのか、必要悪だったのかがいまいち把握しきれず終わってしまった。調べると仲は悪くなかった?との記事もでてくるが、真意は?、もう少し踏み込んで描いてほしかった。
骨盤にキます(嘘
エルビスプレスリーのことは何となく知ってるくらいで、そんなにエージェントにぼられてたとは知らなかった。あと、彼の動きが観客を熱狂させた、ということをこれでもかと言うほど見せてくるので非常に愉快だった。あんな変な動きでキャー!てみんなが叫ぶシーンが笑えるというか、それが一番印象に残った(笑。
動きも音楽もルーツがブラック・カルチャーにあることをちゃんと説明して、そのことをエルビスが自覚して彼なりに最善を尽くそうとしていたというのも描かれていた。実際はどうだか知らないが。
まあ、エージェントに利用されて薬漬けになって40代で死んだというのは本当にかわいそうだと思う。
エルビス役のオースティンバトラーは、パフォーマンスシーンが普通にかっこよくて顔もエルビスより端正で、すごい目の保養になった(笑。歌はエルビスなのかと思ったらオースティンが歌ってる部分と混ぜてるらしく、まったく気が付かなかった。すごすぎる。
正直な処,深く知らないのかもしれないとも…¿?
数々の名だたるミュージシャンの伝記作品は,沢山あるが…。
一寸,小生意気な事を言っちゃいます。 ハッキリ言ってこういう伝記作品をやる事自体,非常に困難極まりない事だと思う。 ヘタすると只単に物真似のギャグ作品にもなり兼ねない,強烈なファン等からのブーイングの嵐にもなる可能性は大いにあると思われる。 過去にもエルビス・プレスリーの伝記作品は有ったが、ワタクシの意見として彼本人は非常に格好はイイ❗️ 観る前からのイメージはヘッ⁉️どうせモノマネだろ❗️だったが…。 リアルタイムでは正直な処,細かい処までは殆ど知らない。がしかし映画作品としてはわりと面白いんじゃ無いの?という上から目線の言い方をせざるを得ない処…。
ココ最近?でのこの手の話題になった作品の例として、私的には「クイーン」は駄目だったが、「Ray」(レイ・チャールズの伝記もの)は非常に善かった‼️と私の見解で有りました・・・。
トムハンクスの演技が凄い
実際の大佐は、映画のような悪人だったのでしょうか?
映画の中の大佐は、かなり悪役に脚色されているような気がしましたが、トムハンクスの演技が、大佐は絶対悪人だ!と印象づけさせられてしまいました。
いや〜、トムハンクスの演技は凄いですね。
この映画を見る限り、エルヴィスは単に音楽をしたかっただけの青年のようです。
問題は彼に纏わりつく、人間の嫌らしさですね。
亡くなってから、彼はキング・オブ・ロックだ!と褒め称えるのは悲しいです。
もっと生前に、彼の偉業を賞賛出来れば良かったのですが・・。
ロックの原点⚡
エルヴィス・プレスリーの名前しか聞いたことがなく、あんまりピンと来ていなかったZ世代の私は、エルヴィス・プレスリーの数曲しか知らない私の母と一緒に見に行きました。
2人とも元々「ボヘミアン・ラプソディ」が大好きなので今回も期待して見させていただきました。
エルヴィスの曲と共に彼の半生を駆け抜けるあのスピード感がたまらない!
最初のエルヴィスと大佐の関係はすごく希望に満ち溢れた良きパートナーのようにも見えたが、だんだん共依存のような関係になってくる。しかし大佐がいなかったらエルヴィスはあんなに有名になれてなかっただろうし、複雑な気持ちになってくる。
世代を超えてもすごいものはすごい、理由なんか無く、でもすごい!と納得させられるような彼のカリスマ性。
晩年にエルヴィスが話していた足のない鳥の話が彼のギフテッドをすごく物語っていて胸に刺さった。
才能に満ち溢れたミュージシャン(いや、それ以外の才能のある人たちも)は破滅の運命なのだろうか。
1度飛び立つと、羽を休めることも出来ずその身が朽ちるまで空を飛び続けなくてはいけない。すごく残酷で虚しい話しだ。
帰ってから2人で映画の解説動画を見たり、エルヴィスの曲が主題歌になっている映画「ゴースト」を見たりして楽しんだ。
2人ともオースティン・バトラーのあのセクシーで少し寂しそうな目や、彼のダンスはあの頃そこでパンツを投げていた女子達と同じ気持ちにさせてくれました。(家に帰って2人で発狂しましたw)
オースティン・バトラーは今後も要チェックな俳優さんですね!
よくできた伝記エンターテイメント
すごく面白いとまではいかないけど、成り行きが決まっている事なのに最後まで飽きずに見れました。
天才は純粋で、そこに擦り寄ってくる人がおり今回はケミストリーが起こりキングが誕生したんですね。ありがちなのは自分の興味のあることは一途だけど、面倒な事は任せっきりで搾取される事。ショービジネスでは本当によく聞く話です。
しかしこの作品を見てエルヴィスの偉大さを感じました。正にキングだったんですね。
映像、演出はラーマンらしさが出ており、主演のバトラー、ハンクスも素晴らしい演技で、ダイバーシティが叫ばれる今見る価値がある作品だと思います。
後半は『映像の世紀』のよう
評価が軒並み高いので、これは是非。と思い観に行った。
前半は大佐のモノローグで物語がどんどん進行し、大音量で少し眠かった。
インターナショナルホテルの初ステージから、バッチリ目が覚めた。圧巻だった。
しかし、お金かけてる映画だった。豪華。
エルビス・プレスリー。それまで名前と監獄ロックくらいしか知らなかったけど、人生がアメリカの歴史だったんだとわかった。
天から神Giftを授かったミュージシャンは、どうしてみんな、天に召されるのが早いのだろうか。
この映画を観る前と、観たあとの今では、エルビスプレスリーのロックンロール、全く違って聴こえてくる。
主役はTハンクスか?
エルヴィス役のオースティン・バトラーが頑張ってるのに全部トム・ハンクスが持っていってしまった感じ。
評価点が低いのはもっと歌うシーンが欲しかったと思ったから。最後に本物のサービスシーンがあったのはプラス1点。
エルヴィスという時代
思春期の頃、偶然にビートルズファンになった私にとって、エルヴィスは「ビートルズに影響を与えてくれた昔のスター」という認識だった。
アメリカの長く根深かった(現在もだけど)白人至上主義と黒人差別がまだ強く文化や価値観を支配していた時代に、エルヴィスはいたんだね。
生い立ちに、生まれ持った資質に、時代のうねりが重なって、白黒融合の新しいカルチャーと、価値観を創り出した。いまも続くカルチャーと価値観を。
しかしそんな才能あるスターが、あんな強欲自己中マネージャーに、まるでマインドコントロールされているかのように逃れられず海外にすら行けないという恐ろしさが、とにかくすごく、すごかった。
トムハンクスを長く好きだが、今作では心底憎かった。
しかし今作で最も素晴らしいのはオースティンバトラーで、宣伝で見たとき全くエルヴィス感などないこの彼が、果たして出来るのだろうかなどと思ったことを会う機会もないのに謝罪したいほどだ。
エルヴィス、その人だった、まさに。
YouTubeで観よう、ビートルズに影響を与えた昔のスターではなく、時代そのものの、エルヴィスを。
ロックの歴史がよくわかる
大スター「エルヴィス」とマネージャの確執がメインテーマのようであるが、ロックの歴史もよくわかる。黒人音楽から出発して R&B,スウィング、ラテンなどいろいろな音楽をミックスし若者の怒りと融合した歴史が映像とともに簡潔に説明されている。BBキング、リトルリチャードなどもしっかりと登場している。当時を知らない人は、事前にリトルリチャード、BBキングなどググって予備知識を得ておけばわかりやすいと思う。
支配からの脱出
エルビス・プレスリー。
1950年代のスターは、私の世代の2回り上。若い時は年上の人達に囲まれていたので、1回り上のビートルズ世代の音楽をよく聴いていたのだけど、そこに時折挟まるのが、さらに1回り上世代のプレスリーやチャック・ベリーだった。耳馴染みな音楽ではあるけれど、それほど思い入れはない。プレスリーに対して、そんな中途半端な認識の自分としては、彼の生涯を垣間見れた、伝記物として良かった。
人種差別など当たり前の時代に、黒人文化としてのゴスペルやR&Bからロックへの昇華を果たした功績は。確かに大きい。彼に政治的なイメージはなかったが、ベースには黒人文化へのリスペクトがあり、当時の体制と必死に闘っていたことがよくわかった。
トム・ハンクスが、プレスリーを食い物にする悪徳プロモーター役で、好演。良い人の代表のイメージは拭いきれないものの、後半はクソジジイぶりに嫌悪感を感じたので、キャスティングは大成功だった。
60年代、70年代のスターを題材にした映画では、ほぼ確実にドラッグと酒で落ちぶれるのだけど、本作ではそれは無いのが、異色に感じた。
歌唱シーンは少なめで、ファンには物足りないかもしれないが、「支配からの脱出」をテーマに、プレスリーという偉大なアーティストの生涯を綴った、良い作品だ。
最後の方は良かった
※あくまで、個人の感想です。
エルヴィスについては、ほとんど知りません。
まず、初めの方は正直時系列?とか色々とびとびで正直分からないとこだらけだし少し退屈だった。
途中からは面白くなってきたけど、終始大佐がウザイ。非常に嫌い。エルヴィスは好きになったけど、なんか思ったより報われてなくて少し悲しい。
ストーリーは、なんだかんだ見終わって満足出来た。実際の本人を全く知らないから少し興味がもてた。
愛を受けすぎたエルヴィスの光と影
伝説となったエルヴィスの存在は知っているが、彼の生い立ちや吸血鬼のようなマネージャーの存在、謎の死により42才の若さで亡くなったことなどは本作で初めて知った。
ロック界のパイオニアとして飛び続けたエルヴィス、スポットライトを浴びすぎるとその分影も大きいのだろう。
熱烈なファンたちからの愛と喝采、これを受けすぎるとそれに慣れてしまい、普通の状態に耐えられなくなるのかもしれない。脳科学的にもドーパミンが出過ぎると身体が対応できなくなり、悲鳴をあげるんだとか。
超売れっ子アーティストが薬に手を出すのもそういった背景があるのかしら…。
それにしても、トムハンクス演じたマネージャーの敏腕ぶりには舌を巻く。ショービジネス界の明暗、伝説のロックンロール・エルヴィスの壮絶なストーリーを知ることのできる作品だ。
兎も角、エンドロールを何故?ラップにしたのか?最悪だと思う。
混んでいる。失敗か?
ガキの頃、テアトル東京(銀座だったかなぁ)へ『エルビスオンステージ』を見に行ったのを思い出した。親に内緒で(ビートルズとかプレスリーを聞くのは不良って父親は思っていた) 中2(高1だったかなぁ)の時、友達と行った。あまり、面白くなかった。だから、エルビスには良い印象が無い。
残念だけど、エルヴィスって、ラスベガスでしか活動しなかった。つまり、日本で言えば、スパで活動する大衆演劇の花形か、演歌歌手(純烈さん見たく)って事でしょ。音楽家って言うよりも、歌手だと理解している。よく言って、ビジュアル系のロック歌手の走り。また、フランク・シナトラの後継者。しかし、そう云う人物にポリティカルな要素を足しては嘘になると僕は思う。エルヴィスを、黒人はそんなに認めてはいないと思うし、寧ろ、馬鹿にいていたのではと思われる。
世界的に売れて、日本人に影響をあたえた歴史的歌手だろうけど、世界的ロックンローラーとは、僕は思っていない。寧ろ、映画が生んだ最後のアメリカンアイドルで、テレビが登場すると、モンキーズが登場する。それは兎も角、もう少し歌が聞きたかった。ミュージカル映画と思って見に来たら、ポリティカルな話中心で、歌う場面が少なく、ワンコーラス続く歌が一曲もなかった。『ブルー・ハワイ』とか聞きたかった。
最後まで、実写は使わないでもらいたかった。
このレビューの初頭の『大した事ない』は否定する。やはり彼は大した事ある。
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