エルヴィスのレビュー・感想・評価
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歌をまるっと聴きたくはなるな
バズラーマンズ〝プレスリー“と言う感じのエンターテイメントだった。詰め込めるものは詰め込む、豪華な視覚情報を散々テンポよくミックスさせてゆく手腕は早送りさせないぞ、という勝負を挑んでるかとようだ。まあ昔からだけど。
ボヘミアンラプソディでは主人公のキャスティングと造作がまったく乗れなかったので本作のオースティンバトラーには大拍手。最初の衝撃を与えるライブシーンは本当にかっこよかった。ただ途中からやっぱり歌をまるっと聴きたい欲求には応えてくれないのでなんか溜まってくる。ここはボヘミアンラプソディとは逆。で、クライマックスをどこに持ってくかといったらラスベガスの監獄。その助走であるクリスマスのテレビ番組。
やっと最後の最後にマジものが出てくるが、やっぱりそれは圧倒的に素晴らしい。
バズラーマンの映画の作りはとにかく積み重ねて走馬灯のようなものになれば、、でいくとどう締めるかが重要なのかと思うけど、やっぱりプレスリーの死はフレディマーキュリーの死と違って集約されてるものがヒーローと悪党マネージメントなので苦い終わり方になるな。。妻や愛する人が中心だと物語として昇華できるけど、中心が悪党マネージャーだもんな。
でもやっぱり往年のヒット曲をバッチリ映画の再現で観たかった、とは思う。クリスマスのやラスベガスのはそれなりに面白かったけど。あえてやらなかったのは冒頭やエンドロールの音楽の使い方でよくわかりましたが。
知らなかった事がある
エルビスの半生
知らなかった事が多い
黒人音楽から影響を受けてるなんて
だから
セクシーで楽しいんだな。
あんなマネージャーから搾取されてたなんて
トムハンクスが怪演だね。
オースティンバトラーもいいね。
オリビアデヨングも美しい。
ちょい長かったけど
僕にはいい作品でした。
スノーマン
絶大な影響力を持つ伝説のヒーロー
エルヴィス・プレスリーの伝説の裏側を描いた禁断の実話。禁断の音楽・ロックを生んだ伝説のヒーローだけあって絶大な影響力に驚嘆した。
長尺だが時間の長さを感じない展開であり最後のライブシーンはエルヴィスの魂の熱唱が衝撃的で心が激しく揺さぶられて感動した。彼の生き様を観て欲しいオススメの一本。
2022-106
大佐が主役?
予告編ほど良くはなかった。
スーパースター、エルヴィスプレスリー。
物心ついた頃には亡くなっており、体格や衣装からプロレスラーみたいな人だなーと思っていた。
映画を通して、初めて彼の歌や人生に触れた。
予告編では、彼の鮮烈なデビューを観客に印象付け、傑作になるかと思われたがー。
早逝に追い込んだパーカー大佐に視点を置き、徐々に蝕まれていくエルヴィスを描く。
鏡の迷路から現れるパーカー、甘い言葉をエルヴィスに囁き、思うまま彼を搾取する様は、悪魔そのもの。
一部の演出は良かったが、全体的に軽いスナックのような映画。
なぜエルヴィスは簡単に操られたのか、親への深い愛情、母親との異常な依存関係をもっと丁寧に描いてくれた方が、共感できた。
親子の過剰な愛情がひっかかり、鑑賞後に調べて毒親であったことが分かる。
ついでに映画で見られた奔放な性生活、酒が嘘であることも。
ノンフィクションとみせるなら、彼を不当に貶めるべきではない。
オースティンバトラーの演技は素晴らしかったが、トムハンクスは戯曲的でメフィストのよう。
次々に切り替わる展開に、観客は置き去りにされた感じ。
もっと彼の歌を聞きたかったし、
彼の気持ちを丁寧に描いてほしかった。
期待が大きかっただけに、残念。
愛され続ける反骨児
フレディ・マーキュリー、エルトン・ジョンに続くレジェンド・ミュージシャンの伝記映画は、彼らにも多大な影響を与えた“キング・オブ・ロックンロール”。
エルヴィス・プレスリー。
音楽に疎くとも、勿論その名は知っている。『監獄ロック』や『ビバ・ラスベガス』、曲名は知らなくても聞けば知ってる曲も幾つか。
映画でもよく楽曲が使用され、彼自身もモチーフに。
映画俳優としても活躍。
音楽のみならず、彼の存在そのものがアメリカ文化の一つのようなもの。
スターとしてのエルヴィスや数々のレジェンド、レガシーは知っているが、一人の人間としての生い立ち、背景、苦悩や内面はほとんど知らない。
エルヴィスの熱狂的ファンには2時間半超えでも物足りないかもしれないが、エルヴィス初心者には入門編として無難。
エルヴィスの伝記であると同時に、彼のマネージャーの話でもあり、バズ・ラーマン・ショーでもあった。
華麗なるザッツ・エンターテイメント・ショー!
幕開けから映像、テンポ、音楽センス…全てがショーアップ。
前半はコミカルに。徐々にドラマチックに、悲劇を謳う。
ケレン味たっぷりの演出、世界観。
『ダンシング・ヒーロー』~『華麗なるギャツビー』まで、この一貫したスタイルは、バズ・ラーマン節と言っていい。
ミュージカル/音楽物を任せて、これほど頼もしい監督は居ない。(やはり『オーストラリア』だけは不向きであった)
エルヴィスのマネージャー、トム・パーカー大佐の語りで進められていく。
エルヴィスを見出だし、売り出し、伝説を作り上げた。
その一方、良くない噂を聞く。
見て納得。強欲。ビジネス、金儲け主義。エルヴィスを我が手中から手離さず、過剰に働かせる。
ギャラもほぼ折半。エルヴィスの稼ぎの半分を摂取。
悪徳マネージャー。しかし、敏腕マネージャーであったのも事実。
エルヴィスを金を生む卵とする一方、ショーが成功したら褒めちぎり、重宝もする。
憎々しく嫌な奴であり、凄腕のパートナーで恩人でもある。
そんな曲者な二面性を、トム・ハンクスがさすがの巧演。
善良な役が多いハンクスがこういう役を演じるのも珍しい。本作の見所の一つであり、個人的にも楽しみにしていた点。
エルヴィスが大佐に見出だされるシークエンスが絶妙。
地方のライヴでは評判を呼んでいたが、まだまだそこに留まっているだけ。
奇抜な髪型、女みたいな化粧、ピンクのスーツ。端見、痩せっぽっちの田舎の若者。
緊張し、観客からも野次られる。
が、歌とダンスが始まるや否や、豹変。
新星が今まさに輝き始めた瞬間。
何だかそれがまるで、初の主演映画、初の大役を射止めたオースティン・バトラー自身と被った。
『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックよろしく、彼も本作を機に一気に飛躍するだろう。
なるか、オスカーノミネート。…いや、受賞!?
オースティン・バトラーの魅せるパフォーマンスが素晴らしい。圧倒される。
3年掛けてトレーニングしたという、歌、ダンス。
メイクの力を借りてエルヴィスの風貌そっくりに似せつつ、オースティン本人から滲み出る仕草、佇まい、表情、眼差し…。
それらが堪らなくセクシー。同性でも本当にそう思う。
このライヴで大佐に見出だされたエルヴィス。
人気や知名度が地方から一気に全国区へ。
“エルヴィス伝説”の始まり。
そして同時に、社会との闘い、大佐との闘いの始まりでもあった…。
派手なパフォーマンスや腰をくねらせるダンスが若い女性たちを熱狂どころか失神させるほど。
しかしそれが品位に欠けると社会の保守層から圧力。TVやライヴでも禁止令。
カントリー音楽が主流だった当時に、ロックにゴスペルやR&Bを融合させた斬新で画期的な音楽。
ゴスペルやR&Bは黒人音楽。エルヴィスの音楽のルーツ。
しかしそれも集中砲火を浴びる。まだまだ人種差別が激しかった時代。
今見ると呆然。だって今では、それらは音楽のスタイルの一つ。
何でも最初は叩かれる。先駆者が闘い、切り拓いてくれたからこそ、今がある。
エルヴィスの最大の難敵は、やはり大佐だろう。
間違いなく大佐はエルヴィスを食いぶちにしていた。
ほぼ言いなりにさせ、出兵させ、映画俳優として売り出し、グッズやエルヴィスのイメージとかけ離れたクリスマス特番も。
クリスマス特番は別にしても、そのほとんどが成功。
大佐無くしてエルヴィス伝説も無かったのは、まずその通りだろう。
が、エルヴィスもずっと言いなりではない。時に抗う。
抗った時、エルヴィスはまた一段と飛躍する。
クリスマス特番で禁止されていた本来のスタイルで歌った時も。黒人の敬愛者が亡くなり、荒れた国に届ける為捧げの歌を歌った時も。
ぶつかり合っては、各々に結果を残す。
良くも悪くもな、この大佐とエルヴィスの関係性が本当に不思議。
ビジネスに関わる事になった父。母っ子で特に母親を愛していた。
妻プリシラや娘リサ・マリー。
家族を愛していた。
が、仕事やファンに応える余り、家族との距離が離れていく。
大佐と関係がこじれ始めた時、別の協力者たちが。彼らと狙う海外公演。
大佐の策略で海外公演は見送り。“安全”な国内で殺人的なスケジュールをこなしていく。
孤独、過労、自分自身をも見失い…。
手を出してはならない“定番”に手を出してしまう。
気付けば、もう40。若いロック・ミュージシャンやグループが現れ人気を得、自分は“巨大な鳥かご”の中で同じ歌ばかり歌う。
この行き詰まり、苦悩。羽をもぎ取られ、羽ばたけず、このまま朽ちていくしかないのか…?
本作の主題の一つ。エルヴィスの死の謎。
クスリか。
過密スケジュールにより大佐に殺されたか。
その大佐は…
“愛(ファン)に殺された”
愛に応える為、こちらも愛で返す。
最高のショーを。
それがどんなに苦しくても。苦しい時でも。
名声と人気と愛を得た者の宿命。
哀しくもあるが、スターとしての生きざまを見た。
エルヴィスは孤独だったのか…? 辛く、哀しかったのか…?
そうでもあり、そうでもないと思う。
哀しく、苦しかったでもあろう。
でも幸せでもあり、誰も受けられないほどの愛を受けた。
彼の熱唱や圧巻のパフォーマンスからもそれが分かる。
そうでなければ、今もこうして、いや永遠に愛され続けはしないだろう。
エルヴィス・プレスリー。
それは特別な歌、輝き、存在ーーー。
圧巻のライブシーン☆
スクリーンで観るべき作品。バズ・ラーマンのめくるめく映像と音楽、開始数分でロックの始祖であり稀代のスーパースターに圧倒されて鳥肌が。疑惑のマネージャーの存在や、こんな経緯があったなんて今まで知らず、もっと生きる道もあったのではと残念でならない。
公民権法もまだで、人種差別が強く残ってた時代に、貧しい故に黒人地区に住み、黒人の音楽であるR&Bと白人のカントリーを融合させたのがプレスリーであり、ツアーに黒人女性コーラスを連れてくるなと興行先に言われ激怒、どんなに金を積まれてもツアーに行かなかった、とか知って感動した。
痩せてキラキラしてる若い頃から、40代の太ってきた姿まで、特殊メイクをしつつもどんどん変わっていくオースティンもすごかった。ほんとスターなのよ。初めて観た女の子たちが驚いて目の色変わっていくのとかほんとリアルで、すごかった。
オッサンからは早めに逃げろ
黒人から音楽を盗んだとも言われていたエルヴィスをブラックミュージック史に刻み直した。
ゴスペルとブルースのマッシュアップ、B.Bキングやマベリアジャクソンへの憧憬、キング牧師やロバートケネディ暗殺に対するプロテスト。
エンディングでエミネムのラップが流れるのも熱い。
パーカー大佐との愛憎は今ひとつだったので、構成としてはシンプルに伝記映画にしてもよかったのでは。
語り手がパーカー大佐なので、自分の言葉を奪われてもがくエルヴィスが不憫だった。
いつまでも「分断」を憂うのではなく、こういう映画を作る段階にきているのだと思った。
ストレンジャーシングス のビリー、パワーオブザドッグのあの子とか話題の若手がたくさん出てる
エルヴィスが時代をこじ開ける
トム・ハンクス演じるパーカー大佐のヴィランぶりが強烈。全世界を敵に回すのが確実な演技で、この毒を飲み込まないと、ラストまでたどり着けない。IMAXは朝一番しかないため、早起きして駆けつけたが、音楽的にも伝記的にも濃すぎる内容で、一日分のエネルギーを使った気がする。
パーカー大佐は、エリヴィスが時代の寵児であることをいち早く見抜き、エルヴィスをスターダムに押し上げる。人気が出ると同時に黒人音楽にルーツを持つエルヴィスを当局は敵視するようになる。
ここで、すごいシーンを見ることになる。
大佐に言いくるめられたエルヴィスがトラディショナルなスタイルでライブ会場に登場。観客は、本来のエルヴィスのパフォーマンスを期待している。その一方で、R&B的な体の動きをしたら逮捕しようと警官隊が待ち構えている。
そんな中、エルヴィスは大佐の指示を無視して、やってくれるんだよね、ロックンロールを。ライブ会場にいるファンと全く同じ気持ちになった。俺も警官隊をパージするためにステージに上がっちゃうよ。逮捕なんか怖くない。
まさにエルヴィスが時代をこじ開ける瞬間。ここから始まるうねりは、誰も止めることはできない。
ライブ会場の目と鼻の先で人種隔離政策の強化を訴えている国会議員は、前世紀の遺物で滑稽でしかない。
エルヴィスの本人映像が、物語とシンクロして使われるんだけど、とんでもない感動に襲われる。音楽を愛し、ファンを愛するエルヴィスが、そこにいる。
トム・ハンクスに食われることなく、ちゃんとエルヴィス・プレスリーの映画になっている
キャスティングを見た時、マネージャーが主役なのかと思ったが、確かにトム・ハンクスの怪演は強烈ではあるものの、それでも、ちゃんとエルヴィス・プレスリーの映画になっていて、安心した。その点、オースティン・バトラーの頑張りには、拍手を送りたい。バズ・ラーマン印のきらびやかな映像も、随所で楽しむことができる。
エルヴィスの音楽の起源がブラック・ミュージックにあること、異端児扱いされていた彼が兵役に従事し、そこで妻と出逢ったこと、彼の活躍の背景に黒人の公民権運動や要人の暗殺事件が影を落としていたこと、彼が海外ツアーを行わなかった理由がマネージャーにあったこと、そして、何よりも、エルヴィスがその悪徳マネージャーに利用され、金をむしり取られていたことなど、色々と勉強になることも多かった。
ただ、冒頭で予告され、この映画の最大のテーマにもなっている「誰がエルヴィスを殺したのか?」ということに関しては、やや肩透かし気味であったように思う。ラストに、マネージャーの口から語られるそれは、あまりにも綺麗にまとめられ過ぎているのではないか?まあ、そうは言っても、肥満とか、ドラッグとかだと、身も蓋もない気もするが・・・
見応えあり
黒い!
アーサークルダップ、ママソーントン、BBキング、マベリアジャクソン、リトルリチャード、ファッツドミノ.....
なのに白人はハンクスノウだけ笑笑。
小学生の時に、エルビスがA面、ポールアンカとニールセダカがB面のLPを父が聞かせてくれました。当時の私にはエルビスが暑苦しく、B面ばかりきいていましたが、今思えばその暑苦しさこそが、エルビスの黒さだったのですね。年バレます。(笑)
今となっては、私は黒人音楽大好きなので、とっても楽しめました。
話としては、レイであり、ジュディであり、ボヘミアンラプソディです。ミュージシャンが歩くまんまの道を行きます。
トムハンクスの、CGか?と思えるぐらいの肥満度と、ハゲっぷり、そして怪演が素晴らしく、思わずこれは何の映画だったのか忘れるぐらいです。残念ながら、主役は喰われちゃったかな。
ところで、プレスリーの奥さんは大事にされながらも、後に「裸のガンを持つ男」でコメディ女優として登場します。
お金って人を狂わせるという感じですかね。金になる才能には恥知らずな人が寄ってきて、その才能を食い物にするという。
ちょい長かったかな。
でも、面白かった。
音楽映画に分類されると思うけど、要当時のアメリカの事情の知識
今年190本目(合計466本目/今月(2022年7月度)2本目)。
今日はこちらなどを含めて複数視聴。その中でのトップバッター。
映画自体は「史実に基づく」など出ませんが、実在する人物を描いたものなので、あることないこと書けませんし(遺族の方とトラブルになる)、出ないとはいえ実質的に「史実に基づく」といってもよいのでしょうね。
多くの方が書かれている通り、この映画は音楽映画に分類されると思いきや、描き方(視点)があのマネージャー視点であるため、何かと「言い訳」が多いこと(当然、主人公はそういう視点は持ち得ても(余りにも取り分が多いとか)、普通は「この歌にはどういう趣旨をこめて作ったか…」などが論点になる)、さらに、当時のアメリカ社会(黒人差別、公民権運動など)を知らないと、一部の字幕の意味がわからなくなるところはあります。
また、若干放送時間が長いかな…(3時間を超えないが、2時間は超える形)も、今のこのコロナのご時世ではちょっときつい印象です。とはいえ、アメリカ映画で日本の映画館事情に配慮するのも限界があったこと、また、支持はしなくても「理解はできる」マネージャーの「言い分」も描き切ろうと思うと、そのくらいの時間枠はいるんじゃないか…というところです(極端に短いと、今度はマネージャばかりの話になって、エルヴィスはどこに行ったんですか?という話にもなっちゃう)。
私は2日目(土曜日)に見ましたが、8割埋まり。私より年上の男性の方が多い印象です。映画の趣旨的にそうなるのは当然なのでしょうね。
アメリカの当時の公民権運動や黒人差別の問題の知識があると視聴にあたって有利ですが、なくても理解に支障をきたすものではないので、フルスコアにしています。
何故なのか?
パフォーマンスシーンの映像表現が圧巻
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