「最低!最悪!最高!最狂!」ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
最低!最悪!最高!最狂!
くぅ〜!最高に楽しめました!
ジェームズ・ガン監督が「今作のスーサイドスクワッドは殆ど死ぬ」と仰っていましたが、そんな序盤に一気に殺しに来るなんて聞いてませんよ!すっかりアメリカの国旗バックに飾って威風堂々と出てくるのに、乗り込んだ直後のビーチで8人中6人?死ぬというゲラゲラ展開。飛び出していって、ヴィーゼル(子供殺しのイタチ)は溺れて溺死?裏で繋がっていたブラックボードは顔面に弾丸を浴びて即死、モンガルはヘリに捕まったらヘリが植林巻き込みながら壊れて落下し、下敷きになって下半身が吹き飛んで死亡、T.D.Kは腕を飛ばしたまんま本体が撃たれまくれ死亡、ジャベリンも撃たれて死亡、前作から続投のキャプテン・ブーメランが撃たれまくり、木の枝刺さりまくりでまさかの死亡、サバントは敵前逃亡(この時の立木さんの声が弱々しくて面白かった)の末、頭部の爆弾が爆発し、死亡。鳥に啄まれるという最初の鳥をボールで仕留めた際のカウンターがここにきて活きます。そしてサバントの出血でクレジットが表記される辺り、クッソ悪趣味やなと思いましたが、テンションは最高潮です。
そこからまさかのサバントたちは2軍スーサイドスクワッドという雑な扱い笑笑。1軍スーサイドスクワッドのキャラたちがとっても魅力的で、ブラッドスポートは冷静沈着ながら渋かっこよくて、ピースメーカーは陽気ながらも渋カッコよくて、ラットキャッチャー2は華奢でいながらマイペースで、ポルカドットマンはビクビクしながらも水玉だらけになって、キングシャークはかわいい。これだけでも面子のパワーカロリー満載で最高なのですが、裏で大暴れしてるハーレイクインや、捕まった
リック大佐もいるので楽しいが持続します。
1軍スーサイドスクワッドが上陸した国家の村の住民を容赦なく斬殺していくのも最高です。ブラッドスポートは地味ながら淡々と、ピースメーカーは派手にドカンと、相反する2人が競うように殺していくので、幼稚さ全開ながらも最高にカッコいいシーンが続きます。キングシャークも遠慮なく丸呑みしますし、ラットキャッチャー2とポルカドットマンも援護します。ただ、その殺しが全くを持って無意味なのは笑えました。意味のない殺し合いというのは戦争を彷彿とさせる魅せ方も上手です。
そこから天才マッドサイエンティスト・シンカーをとっ捕まえにいきますが、逆に警官にブラッドスポート、ピースメーカー、リック大佐が捕まりますが、1発で殺して上手いこと抜け出してラットキャッチャー2たちと合流します。そこからハーレイクイン救出作戦へと乗り込みますが、ハーレイクインが拷問部屋からささっと抜け出し、様々な武器を駆使し、看守たちをぶち殺していきます。その際、血飛沫ではなく、花が噴き出すというカラフルな演出に心躍ります。
そこからシンカーの基地へと乗り込みますが、そこで待ち構えている戦士をあっという間に殺しながら突破していきます。ここも爽快。予告でもしっかり見ていたはずなのにキングシャークの引き裂きは最高です。血がブチョブチョ出ますが、そんなのお構いなしで面白いです。
シンカーの実験はとてつもなくエグく、ヒトデ星人を顔にくっつけたまま独房にぶちこみ、実験に反対した人間や家族は拷問ともとれる実験にさらされていました。(下半身が丸ごとないのは視覚的に痛いです。)ただ、ヒトデ星人が抜け出し、シンカーを四肢ごと引き裂いて、窓にぶち当てて肉片にするなんていう悪趣味なのにスッキリするもう頭がパニックなシーンから怒涛のラストシーンへと向かいます。
ラストシーン、まずピースメイカーが自身の求める平和のためにスーサイドスクワッドを裏切る展開となり、それを阻止するリック大佐との死闘になります。まさかここで2人がいがみ合うとは思わず震えましたが、リック大佐の心臓に破片を突き刺し、大量出血で死にます。序盤からスーサイドスクワッドの死を見ていなかったので衝撃的でした。そこからラットキャッチャー2を殺そうとしますが、時系列が8分前に戻るという憎い演出をしてきます。
ブラッドスポートたちが爆薬を設置していましたが、その際にやってきた敵兵が強襲してきますが、ポルカドットマンのエグい能力が発揮されます。水玉を飛ばして敵兵の体を穴だらけにしてぶち壊していきます。メンバーの中でも殺傷能力半端なくて最高でした。ただその水玉が名前の通り爆薬の起爆剤になりボロボロと建物が壊れていきます。ここで足場から足場へと飛び移るポルカドットマン、ハーレイクインがしなやかでかっこいいです。ただブラッドスポートはドンドン落ちていきますが、結果的に落ちたところがピースメイカーの所だったので一石二鳥です。そこで一騎討ちになりますが、ピースメイカーの弾丸の小ささを下回る弾丸でピースメイカーの首を撃ち抜くことに成功します。いがみ合ってた2人が最終的に殺し合うというなんとも言えない寂しさがそこにはありました。その頃キングシャークは美味しく人間をムシャムシャしてました。
そしていよいよ終盤戦、VSヒトデ怪獣との戦いです。手始めに軍隊の人間を分裂個体で寄生します。上手いこと全員顔を隠してなんとか凌ぎ切ります。ここでアマンダには目的達成、帰還を命じられますが、ここでブラッドスポート、正義に目覚めます。ヴィランからヒーローへの昇華を果たします。続けてラットキャッチャー2、ポルカドットマンが、キングシャークが友達のために、ハーレイクインは今まで持っていた槍を手渡す相手を見つけてヒトデ怪獣の元へと駆けていきます。クッっっっそカッコいいです!5人、少ないけれど、ヒーローになる瞬間を目に焼き付けられて感動しました。
最終決戦、ブラッドスポートが持てる武器全てを活かして全身全霊の銃撃で挑みますが歯が立たず、しかしここでリーダーシップを発揮し、ハーレイクインを高台からの奇襲に、キングシャークをナムナムと思い込ませ食い散らしまくり、ポルカドットマンには母親と思い込ませ総攻撃を仕掛けます。だいぶ足を削り誇らしげにしていたポルカドットマンですが、ヒトデの足に潰され即死しました。ここで戦争でのいつ死ぬか分からないが発動してくる演出の尖り具合が素晴らしいです。
しかし、キングシャークは吹き飛ばされ、ブラッドスポートは武器を全て使い果たしてしまいますが、ラットキャッチャー2が街中のネズミを総集めし、ヒトデ怪獣へと大進撃を果たします。弱点である目の更に奥へハーレイクインと共に進み、内から滅ぼして勝利です。量VS量という珍しい決着の付け方ですが、日本映画らしさもそこには健在で最高でした。戦闘終了後、抱き合うキングシャークとラットキャッチャー2、余韻に浸るハーレイクインとブラッドスポート、小言を言いながら戦場を去る感じはヴィランらしさもあるなと思いつつ思わずニヤリ。最後にヘリでネズミを克服して終わるという可愛らしい展開にもニヤリ。
制作が決定したピースメイカーの単独ドラマへの布石(生きてたんかい!)や、ヴィーゼルの復活(生きてたんかい!)と思わずツッコミを入れたくなりましたが、そんな事は気にならないくらい最高でした。
音楽、映像、アクション、どれをとっても一級品、のはずなのになんだかB級映画のような匂いがする不思議な映画でした。今年一興奮して、今年一感動した素晴らしき作品!ジェームズ・ガンありがとう!スーサイドスクワッド大好きだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
鑑賞日 8/13
鑑賞時間 14:25〜16:45
座席 G-11