「見たいものが詰まった完璧な続編」マトリックス レザレクションズ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
見たいものが詰まった完璧な続編
いやー、興奮しっぱなし。これだよこれ。自分の見たかったMatrixが戻ってきた。カンフーアクション、SFマニアがヨダレを垂らすガジェットの数々、Bullet-time、バイクに乗るトリニティ、そしてエージェント・スミス。
しょっぱなは、ゲームの世界になっているMatrixを見せられてちょっと嫌な予感が。『代紋TAKE2』みたいな最悪のエンディングは勘弁してくださいよ。
そんな杞憂は、吹き飛んだ。20年の映像技術の進化はすごいね。人間バッテリー工場の壮観さはIMAXということもあって、しばらく恍惚の状態になった。さらに人間が入ったポッドを運ぶ蝶型マシンが機械美の極致といっていいフォルムをしていてたまんない。
哲学的というか押井守的なセリフは健在。1回目は雰囲気を味わって、2回目からは世界観を広げながら楽しむことができる。リローデッドとレボリューションは関係ないっていう噂だったけど、めちゃくちゃ繋がってるからしっかり復習して、2回目に臨みます。
迷走を続けたウォシャウスキー監督もやっとポッドから抜け出たみたいで完全復活。セルフカバーでもいいものはいい。僕は全面支持です。
追記
2回目を鑑賞してメタ構造がスッキリした。時間経過を逆手にとってトリロジーを素材にしてしまうあたりは、唸ってしまう。
人間の感情や心理を操作するアナリストの存在は、二つのことを連想させる。若年層への悪影響を知りながら、人間をスマホ依存症に引きずり込んで収益を上げるフェイスブック。そのフェイスブックを使って心理操作に成功したトランプ陣営。
トリニティがめざす世界とはどのような世界なのだろうか。
スーツの存在も気になる。