劇場公開日 2022年2月23日

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「少なくとも評論子には無理」ドリームプラン talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0少なくとも評論子には無理

2023年9月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

娘の才能を信じて、それを開花させるために、自らが是と信じる行動を徹底する…ということついては、不撓不屈。
そこまで「親バカちゃんりん」(北海道弁?)に徹したからこその、この結果なのでしょうか。
いかに親としても、そこまで貫徹はできないし、そこまでの思いつきもなかったよなぁ…というのが評論子の偽らざる心境でした。本作を観終わって。
お父さん(リチャード)の、このエネルギーは、いったい何処から湧いてきたものなのでしょうか。
ある意味、結果が出たから「結果オーライ」で良かったものの、失敗していれば、娘たちのせっかくの才能を、あたら踏み潰してしまっていたかもしれないというリスクも、決して小さくはなかったはず(何せ、お父さんに独自の我流の指導・教育法で、広く行われていて、バグ(欠陥)が充分に枯れている指導法というわけではないのですから)。
少なくとも、評論子のには無理で、とうてい同じようなことをする度胸はなかったと思います。

上記のような危殆の念も多分にあり、評論子にはあまり共感するところのなかった一本ではありますけれども。
本作は、いわゆる「実話モノ」ということですけれども、結局は「本当に、こんなに上手く行くんかいな」という疑心暗鬼(?)が先立ってしまって、あまり感情移入をすることができなかった―というのが、偽らざる本心です。評論子の。

そういう意味では、再観すると、また違った評になるかも知れないという意味では「仮定的・暫定的な評価」ということになりそうですけれども。
いちおう良作としての評価に留めておきたいと思います。

(追記)
真偽の程は分かりませんが、ライオンは、わが子を千尋の谷底に突き落として、自力で這い上がることを期待すると言いますけれども。
正直なところは、何とかそれぞれの学校を卒業させ、社会に送り出したわが子たちの背中を見つつ、「これから先の世間には千尋の谷底が待っていると思うけれど、親にはもう何もしてやれることがない。相願わくば、自力で這い上がって欲しい。」と思ったことが、つい先日のように思い起こされました。
それが、実際問題としては、精一杯のところでした。親としてできることの。
そんなことにも思いが至った一本になりました。評論子には。

talkie