「他者へのRespectを持ち続ける人格を作れれば育成成功」ドリームプラン bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
他者へのRespectを持ち続ける人格を作れれば育成成功
ウィル・スミスが、あまり好きじゃないワタクシです。ジェミニマン以降、ウィル・スミス作品の記憶が無い。いやぁ、マジで、好き嫌い激しすぎだぞ、俺。と言う事でですよ。この映画も、スルーで構わへん、と思ってました。「アカデミー賞確実」などと言う宣伝文句を聞いたら、なおさらなおさらなおさらですよ。け、誰が見るかよ。でも見た。時間空いたからw
主役は娘さんです。と言うか、実際、現実社会でも主役はウィリアムス姉妹です。映画の主役はヴィーナスです。10歳くらいから14歳までの、離陸前の時期を描いてます。
子供は親の所有物じゃない。大切にしたい、守りたい、と言いながらも、しっかりとPropertyにして商品にしてたりするんですが、甘々ユルユル描写で流します。KKKから親に守ってもらえなかった男は、何があってもお前を守ると娘に約束したりする場面もわざとらしく。この人、どんな人なんだろ、と、くえすちぉ~んマークが脳内をめぐるめぐる不思議な映画。
全てを帳消しにするのは、ヴィーナス&セリーナ姉妹の健気さとひたむきさ。と。さすがにですよ。ウィル・スミスを主役に立てるくらいだから、製作資金は豊富と見られ。画も音楽も音楽の使い方も、最高にイカシテますもん。細部に至るまで、緻密に造りこまれてて良かったです。
ゲットーから這い出すために娘を商品化した親の物語りですが、現代アメリカで夢を実現するために、最大限の強かさを発揮したマネジメント父は、娘たちへの愛で尋常ならぬ行動力を発揮し続けます。結果、姉妹は歴史に名を刻むチャンピオン、と言うか歴史を変えた女性達になって行く訳で。
賛否はあろうとも、その結果からは、父親が称賛に価すべき偉業を成し遂げた事を示している、ってことで。
とにかく、14歳で物語を止めたってのが正解だと思うのと、ラストが予想通りとは言いながら、と言うか、アメリカ映画の決まり技だとは思うけど、想像の10倍は良くて、ポロリーンでしたw
良かった。トレイラーの10倍増しで。
この親父さんは、結果オーライで映画にまでなったという事で、娘がビーナスとセリーナでよかったですよね。
ウィル・スミスは、演技者としてこの個性的な男になりきりたかったんだと思います。