DUNE デューン 砂の惑星のレビュー・感想・評価
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好き嫌いは別として… 殆ど完璧
第一に、宇宙SF映画としてこれほど端正で破綻のない映像、物語進行を見たことがない。
第二に、第一で感じた締まりやブレのなさが、映像化されている殆ど全ての造形物のデザインや、各役どころの持つイメージとそれぞれの出演者にもまさしく表れている。架空世界なのに過不足や違和感を感じさせない宇宙船航行や高度技術、無理に“異世界風”にしない服装や装置、小物。各役柄と完全に合致した各役者の顔つき、演技の抑揚。
第三に、物語を壮大なサーガとするための第一作目として、身近な日常生活の雰囲気から国や宇宙の説明、主人公のキャラクター設定と方向性の提示、それらの描写の間に観客を退屈させない新味ある映像や展開の出し方。
端的に言って、緻密に作られた素晴らしいSFの始動作には間違いないと思います。IMAX鑑賞に値します。
なおスターウォーズの上位互換みたいに言う批評があるようですが、私的にあちらは元々1960-70年代に多かった”戦争娯楽映画”(@宇宙)なので、比べたらフェアでないと思います。雰囲気はやはり監督が同じなブレードランナー2049に近い。
ただ私はブレードランナーが大好き(特に最終版)で当然2049にも好感とセンスは感じましたが、どうも前作のような引き込まれる熱意とかサイバーな一体感を感じませんでした。その意味でこのDUNEも、これだけ上手く作ってあるのに何故か心の躍動や没入感を得ませんでした。
もしかすると、1984年ディヴィット・リンチ大巨匠の「DUNE」がサンドワームの出現以外あまりにも話の意味が分からなかったので、今回もアレが出てくるまで引き気味に観る先入観のようなものがあったかも知れませんが…。
次回作では、イケメン過ぎる主人公に全集中の呼吸で共感しつつ、前のめりで観るようにします。
シンプルなビジュアルデザインと広大IMAXスクリーンに照らされる、スペクタル貴種流離譚の序章だが、シャラメくんが凛々しい
昔デビッド・リンチ版のデューンのビデオが何故か家にあったので、何回となく観た作品だが原作は未読。(原作に詳しい人によると割と忠実な作品らしい)
ちなみにリンチ版はクセの強くてアクションもスペクタルも弱く(リンチがその部分に興味ないからか?)ダイジェスト版的作品だが割と好き。
結論は、現在日本に2カ所しかない正方形に近いフルサイズIMAXスクリーンで観るのが、もっとも効果的な秀作だと思う。
監督もそのつもりで製作した発言しており、個人的には横長画面が当たり前の今だが、人物ドラマなどは正方形に近いスタンダードサイズの方が適していると思うので多種多様なフレームサイズに対応できるフルサイズ型IMAXスクリーンの映画館が増えるのを期待する。
スマホやタブレットで観る映画とは違う付加価値にもなるので。
映画全体もシンプルなビジュアル・デザインととても美しい撮影とシンプルでゆったり感がある進行だが、アクションやスペクタルの盛り込まれて要所要所てキレもあり2時間半を楽しめる。
ロシア映画の映像詩人アンドレイ・タルコフスキーの映像を想定させた雰囲気を持ちながら、テンポや音楽は今の映画と観客に、分かりやすく見せたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の前作『ブレードランナー2049』を更に発展させた語り口で、しっかりと骨太で壮大なドラマに落とし込んでいる。
美術や衣装などはシンプルだが、美しい照明や舞台効果によってリアリティもありリンチ版のバロック調とは違う世界観を見せてくれる。
正直本作の予告編を見た時は、絵面が地味かな?思っていたところは、凝って毒毒しい装飾美術よりシンプルデザインや人物などを正方形に近い画面フォーマットの時に空間を際立たせて砂の惑星以外での空や海や雨などの静粛さに貢献して人物やストーリーに目を向けて注視できる。
主役のポールを演じるティモシー・シャラメは、気品を感じさせる立ち姿と凛々しい表情で、アクションもこなしてハマり役!旬な役者のシズル感を出しながら、悲劇的序曲を駆け抜ける。(歩き方に特徴があると田中宗一郎氏が指摘していたが三人で並んてくる場面で確認できた)
その他には母親役のレベッカ・ジェファーソンの美しさやちょっと若い頃のセガールに似てきたジェイソン・モモアの頼りになるカッコ良さなども良かったが、義母役のシャーロック・ランプリングの風格ある姿も印象的。
気になるところはあまりなくちゃんとpart2が製作されるのかな?な感じ。
原作の細かい設定などは特に説明されずに、作劇の進行で何となく理解できる作りだが、全体的シンプルな貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)で、ストーリー的サプライズは少ないが、IMAXフォーマットを現時点で最大限に使った映画館で観る映画としての記念碑的作品としてオススメできる。
フルサイズIMAXフォーマットでの感想なので地方の方が体験して観るのに厳しい側面があり申し訳ないレビューになってしまったが、この作品がヒットする事で、フルサイズIMAXが普及する事を願う。
「シャラメくんの思い出」
コロナ以前の池袋の名画座にて、マニア向け作品を鑑賞後に場内を出ると、名画座には見られないオシャレな女子(袖の膨らんだワンピースなど、昔の少女漫画みたいな服装も!)が多数オールナイト上映に並んていたのでビックリしたが、その時はシャラメくんの特集オールナイト上映でした。
普段の名画座の客層は自分も含め多数の映画マニアのオッサンや爺さんが、ブツブツひとりごとを言いながらマウントする為に蠢く場所なので、彼女達のシャラメくん命でハツラツとしたオーラに、自分はいたたまれなく早足で劇場を去った事を思い出す。
まさに原点
狙い過ぎか
荒涼とした景色、壮大な音楽、張り巡らされた伏線…やりたい事は分かりすぎるほど分かるが、初っ端から狙い過ぎでは?
思わせぶりな演出や派手な伏線が、序盤から連続する。…ので、カタルシスが全く無い。こういう演出は中盤〜後半に掛けてたまにあるから良いんであって、観客が物語を理解する前に連発したら、ポカンと引くだけである。「何か初っ端から凄い事が起こってるっぽいけど、何なん?」と言った感じである。
終始同じ様な絵面が続く上に、曲もほぼ同じ。そういえばこの曲、IMAXのデモで流れてる曲に似てない?
いわゆる「見せ場」もこれと言って斬新な物ではなく、戦闘シーンも似たようなものが何度か繰り返される。
スターウォーズやブレードランナーといった壮大な物語感を(嫌というほど)感じるが、それこそ同作品の様に「入り口は狭く、出口はバカでかく」作るべきだったのでは。
とにかく積み重なる物がない為、「カタルシスが感じられない」。これが総評である。
次!
スケールの大きさと尺の長さに観た後疲労感が…
異色のSF
映像美はあるが…
ん?
天然資源があれは、ヒトは集まる。ヒトが集まれば、欲望が渦をまく。好むと好まざるに関わらず、ヒトは渦に捲き込まれてゆく…。
原作未読。予備知識はデビット・リンチ版のみ。でも未読のほうが好きに解釈できるから、いいかな。つまり、スパイスを石油(今の時代ならレアメタル)。砂の民をムスリムとすれば、作者の意図が、見えてきます。先日、自らをマフティと名乗る人物が、登場する映画を観たのですが、マフティでもマフディでも構いません。虐げられし者を解放する救世主、どんな人かしら。
映像的に、ナウシカとラピュタを観ているような。砂の虫は、蟲ですよね。蟲で作った刀、痛そうだし。羽根の生えた飛行機で竜の巣を越えたら、別世界だし。
デビット版は、監督さんも不本意だったそうですが、ダイジェスト版だったのかも。ただCGもない時代に、あれ程の悪趣味映像を創るのは、やはり凄いけど。
ま、そんないろんな要素に、御見物の夢と想像を乗せて、続編に期待している私です。
「スターシップトルーパーズ」
原作は「宇宙の戦士」。何時でも、何処でも、誰とでも戦争するヒトを考察する、深淵なSF小説らしいですが、映画版の監督は、あのポール・ヴァーホーエン。退屈だったので原作読破しなかったとか。結果、大変なことに。この映画を、で、ボク達は、未来永劫、こんなバカなことをするの?って云うメッセージとも、受けとれますが、そんなメッセージを、完全に破壊する悪趣味映像がぎっしり。本の解釈は人それぞれの自由ですが、映像化するヒトのイマジネーションは、今も昔も計り知れないものです。因みに、小説の戦闘宇宙服をパワードスーツというのですが、これを10倍にしたのがモビルスーツ。今でもプラモデルが人気ですね。
リンチ超え。
ドゥニのDuneはどうなのか?
リンチ超えられるか?
原作のドロドロ政治ドラマを描けるのか?
ただスタイリッシュなだけで終わるのか?
そんな気持ちで見てきました。
あまりに複雑な星間国際関係、種族、人間関係の原作なために積み残しは出たと思うけれども最低限の説明でまとめられたんじゃないかと思う。リンチ版はここがナレーションに頼りすぎて良くなかった。リンチは話が壮大すぎてストーリーテリング諦めて、あまり注力しなかったんだと思う。
登場人物についてはどちらも個性的な配役で甲乙付け難い。レベッカ ファーガソンがカッコ良いし、シャーロット ランプリング(あんまり見えない)も嬉しい。
ゼンデイヤの見せ場はPart2だな。
ティモシイ シャラメとジェイソン モモアもいい感じだった。(すぐにBL物のネタにされそうだww)
個人的には美術も含めてエグさはリンチ版の勝ちだと思う。
しかし総合的映画としてはドゥニ版が優れているというのが感想です。
他の作品見ても思うけどドゥニは引き絵がカッコいい監督。凄く印象的でドラマチック、巨大、広大な感じがつたわる。心を鬼にして引かないとこんな絵にならない。
CGを最小限(いうてもドカスカ使ってる)にするために砂漠で撮影、どのセットも巨大だったらしい。日本の映画では到底太刀打ち出来ない規模だ、羨ましい。
ジマーの音楽も久々カッコ良かった。
品質管理に問題あり。
TOHOシネマズ新宿のIMAXスクリーンにて鑑賞。
10月19日、20:00の回だったが、スクリーンに何度か巨大なハエ2匹の影が映り、どうにも気が散って最低でした。
ハエの影が虹色に滲んでたので、映写装置のレンズの表面にコバエが侵入した模様。
お客もかなり気づいて、スクリーン指さして「何だあれ?」みたいな反応をしてる人がチラホラいたけど、劇場側からのアナウンス等は無し。
IMAXだから何度も誇らしげに「品質最高」みたいなテロップが流れてたが、なんだよ品質最低じゃねーか~。
上映中、誰もスタッフ観てないのかよ。
高い追加料金とってコレはないでしょ。
レストランだったら大問題になってますよ。
ふざけんな!
今後、TOHOシネマズ新宿で映画観る人は、入場時に「ハエ映さないで下さい」と念押ししてから入りましょう。
そーいえば、以前、キ〇カ大森でトラブルがあった時は最初から上映し直してくれたし、上映終了後にタダ券くれました。
映画の方はヴィルヌーヴの映画だなって感じ。
そこそこ大きい劇場で観れればIMAXで観る必要なし。
自分には合わず
スケールはおおきいのに…完結してない!!
映画館視聴用の忠実なSF大作!なんだけど、おわりが突然すぎますよ。これで前編パート1はないよ。前奏が長すぎる。スケールもおおきいし、とりあえず、もう少し、一話で完結してほしかった。アトレイデ侯爵の最後が悲惨。戦争って残酷。
狙った相手が、毒ガスでも死なずに、天井に逃げてるなんて。伯爵の涙は、何度も思い出しました。 設定は面白かったが、帝国軍が、アトレイデ侯爵に宣戦布告するのが、もうすこし映画で対立構図が、説明してほしかった。生国閣下が、ねたみを起こすほどの人気の有様とか。
砂の惑星デューンの民族は、魅力的だ。主人公ポールが、子供子供していて、父親の庇護下にあったのが、伯爵亡き後、苦難を背負って立っていく、青年になっていく成長の過程は見ごたえある。
母親のコトバで相手を支配する能力の表現はわかりにくい。
砂虫の描写はすごい。圧倒的な迫力でした。
とにかく物語が構図がふるくさい感じで、映像美とスケールにそぐわなかった。途中で退屈するときもあった。次回作が待たれます。評価は、それからかも。ユーモアがかけてるから残念かな
映像美のみ
原作も前の映画化作品も知らずに見に行きました。
映像美という面では凄く、砂漠の描写やスケール大きく描かれる世界感など見栄えはバッチリです。
ですが個人的にはストーリーを面白いと感じれませんでした。パート1であるので今後何部作か作られるのでしょうが、あまりにも今後のための第一話感が強く、単体での満足度は低いです。
見せ場やクライマックスと言える部分はほぼなく、ただ王子の設定の深掘りなのかなと言った感じ。今後の展開を知りませんが、その部分をこんなに尺使って描く必要があるのか疑問です。
アクションはほとんどないし、SF要素もあまりないし、国際政治的な面も国内政治的な面もほぼない。ただ世界観を壮大に描いただけかなぁって感じです。
総じて今後の続編次第で評価が変わる作品かなと思います。ただ単体で面白味が薄いのでヒットして続編が作れるかどうか微妙的思っちゃいます、、、
スターウォーズ同様理解不能な争い スターウォーズの方がキャラクター...
美味すぎるぅ〜、でももっと食いたい〜🤤
今年の映画の中で一番上映を待ち侘びた作品です。今年の頭辺りにドゥニ・ヴィルヌーブが「DUNE砂の惑星」を撮ると聞いてからワクワクしていました♪
予告編も公開になって「これ絶対わしが好きなやつや〜ん❤️」とますます期待は深まるばかり。
それを昨日やっと観られた訳ですが、感想を結論から言うとタイトルに書いた「美味すぎるぅ〜…でももっと食いたい〜!」って感じです。
激的に腹ペコの状態でめっちゃ美味い前菜を出されて一瞬で食べてしまった後に「メインディッシュが出るのは1時間後です…」と言われた時の気分でしょうかw
作品の冒頭でちゃんと小さくPart1と書いてあったので、こりゃいい所で次回作へ…というのはある程度覚悟はしていましたが、こんなに序盤で終わるとは思いませんでした。
そもそも「メッセージ」や「ブレードランナー2049」などドゥニ・ヴィルヌーブ監督作品独特の世界観が私の好みにドンピシャなので今回のDUNEもフル堪能しました。それだけに「うぉ〜もっと食いたい〜」という気持ちですね。
果たしてPart 2で物語がちゃんと決着を迎えるのか、果たして次回のメインディッシュで腹一杯にしてくれるのかっ⁈それだけが心配ですが期待して待ちます。
物語はここでのレビューや雑誌等で予習しておいて良かったです。もうホントに作品の世界観が圧倒的なので、ネタバレレビューもそこまで影響はなく、むしろ人物相関図がある程度わかった状態で観る方が作品に集中出来て良いです👍
ストーリー展開は確かにスターウォーズなどよりゆっくりですが、その分主人公の内面の成長や物語の舞台の環境にどっぷりゆっくり浸かれるややぬるめの温泉の様ですね♨️ この世界観とリズムにハマるか否かで評価はパッキリ分かれるのも解る気がします。
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