劇場公開日 2021年10月15日

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「幸せな映像」DUNE デューン 砂の惑星 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0幸せな映像

2021年10月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

DUNE最高やった〜!!
こんなにも叙情的なSFが、かつてあっただろうか。。。
全てのシーンが完璧で美しい。
そんで、ティモシー・シャラメも美しいもんだから、どこを切り取っても絵になる。(*´∀`*)うっとり。
鼻チューブ着けてても絵になりますww

なんだか“感激”が体の中にぐるぐる渦巻いて、居ても立ってもいられない155分でした。
鑑賞中にホドロフスキーのキャスティングがチラついてしまってσ(^_^;)
まあ、そこも覚悟で作られた作品だと思うので、仕方ないですよね。
おお!これがオーソン・ウェルズの予定だったのか〜!!(*゚▽゚*)とか。
主人公のポールは、当時ブロンティス・ホドロフスキーが演じていたら、もう少し幼い感じだったかも?まだ発展途上で完成されていない青臭さが強めに出ていたかも?とか。
砂漠の景色は、ホドちゃんだったら圧倒的な生命感で描いたかしら?灼熱のなかの神々しくて禍々しい美しさというか、何というか…。そんな事を頭の隅で感じつつ、衣装やメカデザインも勝手に変換バージョンを再生してくるのが止まらなくて
2本分の映画を観た感覚でグッタリ ww

あ。誤解されるといけないので。
決して「ホドロフスキー版の方が良かっただろうに…」という感想ではありません。
そもそも別物だと思っていますし。
ただ、ものすごくイマジネーションを掻き立てられる映像に興奮して、反応しすぎただけですから。
なんならそれもコミコミで作られているのかも!?
『ブレードランナー2049』も、往年のファンの期待を裏切らず、ものすごい映像力で自分の作品にしていたと思いますが
実はこの“映像力”がミソなのかも??
美しくエモーショナルな映像は、見る側の内なるイマジネーションを掻き立てて、自分が得たいと思っているイメージを無意識に引き寄せるのかもしれない。
たとえば『ブレードランナー』なら、『2049』を観つつ、映像力のイマジネーションの広がりで『ブレードランナー』の自分が好きだった“印象”が呼び起こされていて、満足感に包まれているのかも。
旧作を見ていない人ですら、映像力で内なるイメージの広がりを感じて満足感に包まれているに違いない。
恐るべし映像力ww

もちろん、元になるビルヌーブ自身の描くイメージが素晴らしいことは言うまでもなく、
砂漠の映像一つにしても、海のような深い生命力を感じました。
恐ろしいだけではなく、美しい優しさをたたえた静けさ。
またあの映像に身を委ねたくなります。
そして、スカルスガルド(父)もオーソン・ウェルズの怪物的な存在感と匹敵する、えげつない存在感で素晴らしかったです。( ̄人 ̄ )

ちょっと音を入れすぎかな?と思いつつ見ていたのですが…ふいに差し込まれた無音のシーンに驚きました!
無音なのに耳に圧力がかかる感じ?
無音の音が鳴っている感覚。
もしかしてBBAだから周波数が合っていないだけなのかしら??(^◇^;)
ぜひ劇場で体感してみてください!

shiron