劇場公開日 2021年10月15日

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「オーニソプターにビックリ!」DUNE デューン 砂の惑星 田中寒村さんの映画レビュー(感想・評価)

オーニソプターにビックリ!

2021年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

次回作の製作が決定したわけでもないのに、堂々とタイトルに「Part One」を入れてしまうという賭けに出た監督を応援するために、2日間で計4回(IMAX→ノーマル→ドルビー→吹き替え)観ちゃいました。

一般的な評価は「面白い」「つまらない」が入り乱れてますねぇ。「つまらない」派は「前半の話が進まない」と言ってますけど、原作小説やテレビ版より全然話の展開が速いんですよ(でも、リンチ版映画よりは丁寧)。

今回のヴィルヌーヴ版は、原作小説の世界設定をほとんど説明してないけど、「これくらい、かみ砕いて説明する必要ないよね?」な監督の観客を信じる気持ちの表れかもしれないし、原作小説を初めて読んだ人たちと同じ気分になってほしいという監督の狙いなのかもしれない。

原作小説やリンチ版、テレビ版を経験している僕からすると、今回のヴィルヌーヴ版が純粋に「面白い」か「つまらない」かの判断ができません。「あ~そうきたか~」「あ、そうするんだ」の感想はあるけど(なぜリンチ版が当時駄作と評価された原因や理由も想像できる。でも僕はあのイメージは大好き)。

なので、僕はとにかく製作が決定していない「Part Two」で、ストーリーをどうやって決着させるのかが観たい(だから2日間で4回も観るという暴挙に出ました)。

「ここから現代SFが始まった」とも評価されている原作小説は1963年から始まったもので、その影響力は凄まじく、描かれたイメージモチーフはさまざまな作品に出ていて、それらを先に見聞きしている人間からすると、原作小説(そしてヴィルヌーヴ版)にはあまり驚くことがないのかもしれない。

『スター・ウォーズ』シリーズEP4の二つの太陽に僕らは驚いたけど、『デューン』シリーズの二つの月の方が時代的に先。原作小説のイメージモチーフの二次派生を先に経験していた僕らからすると、今回のヴィルヌーヴ版で観たイメージモチーフは「どこかで見た記憶がある」ものになってしまっているのかもしれない…と。

あ、いや、ヴィルヌーヴ版のオーニソプターはビックリしました(そう言えば、『天空の城ラピュタ』のフラップターのイメージはどこから来たのだろう?)。

寒村