「当てずっぽう」モロッコ、彼女たちの朝 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
当てずっぽう
パートナーの居ない妊婦と、母子家庭の母という2人の女性の交流の話。
職と住居を探し歩く未婚の妊婦サミアと、彼女に目をかけた旦那を亡くし小学生の娘を持つパン屋の女性アブラ。
神経質で一見冷たい様だけど、人情味や同情心や自身の考えがあっあり、サミアと暮らしたことにより刺激を受けたり、考え方を拡げて変化もみせたアブラの物語はとても良かったけれど…。
社会や文化やお国柄の違いがあるのはわかるけれど、家族にも妊娠や仕事や暮らしのことを偽り隠したり、目をかけて貰っていることに感謝の念がある様にはみえないサミアの、自分さえ良ければというところが透けて見える感じがどうしてもいけ好かず。アブラは加点、サミアは減点という感じ。
ドラマとしてみせたいものはわかるけれど、ヒューマンドラマ以外の何ものでもないドラマだし、もう少し人物像を何とかして欲しかった。
まあ、小麦の件と一緒でモロッコ辺りの方はそういう人間性が一般的ってことなのかねぇ…指摘もしなかったしね。
ちなみに、あらすじに記されている程の背景は本編では語られず、前情報がないと少しわかり難いかも知れない。
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