パブリック 図書館の奇跡のレビュー・感想・評価
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ちょっとよかったです。 抗議デモって日本ではなかなか身近にないため...
ちょっとよかったです。
抗議デモって日本ではなかなか身近にないため、鑑賞中は内容が面白いというより「デモってこんな感じなのかー」と関心が強かったです。
街のひとびとも協力的になってくれたりこういう文化っていいなと思います。
なんとなく想定内の展開
図書館で誰かを助けるのかな、と思ったら大体近かった。
もちろん、あのストーリーのままだとは思わなかったので多少の意外性はあったが。
図書館のような公共施設の利用者には迷惑な奴もいる、というのは日本と同じで、冒頭部分は興味深い。
だだ、この作品では一見迷惑な利用者を助ける訳で、それがきっかけで要求がエスカレートする場合もあり非常に難しい問題だが、もちろんフィクションも多分に盛り込んであるし良い話でもあったけど、正解かどうかは相手次第なところもあり素人には正直判らないが勉強になった。
テーマの重さと作品の軽さのバランス
誰にも答えが出せないようなヘビーなテーマを、とても分かりやすく面白くかつ軽く描いています。
真正面からこちらに答えを迫るような作品ではないです。どちらかというとビシッと起承転結があり、一つの物語として完成されている作品でありながら、そのテーマに対する製作側としての回答を巧妙に避けている感じです。なので鑑賞者は、観賞後にスッキリとした面白さを感じながらも「では自分はどういう答えを選択するだろう」という自問自答を迫られるでしょう。(物語の中ではあくまで主人公の選択という意地悪な言い方で言えば卑怯な?回答をしています)
鑑賞者の心にちょうどよく問題意識を残すだけの隙を作る技術というべきでしょうか、素晴らしい脚本だったと感じます。
主人公役の方の演技が素晴らしかったです。
米国の社会問題が浮き彫りに。知識として良い映画だった。
映画自体はコミカル、ユーモア、そしてテンポよく進んで、
重い映画という感じではなかったが、
作品内に散りばめられているのはアメリカの根っこの社会問題の縮図。
弱者に対するセーフティーネットの脆弱さや、
近年の大寒波の厳しさ。
またアルコールやドラッグ依存症の人の割合や、
ドロップアウトからの社会復帰の難しさ。
特に舞台がシンシナティという、我々日本人には比較的馴染みのない都市での話だからこそ、
アメリカという国が抱えた問題が垣間見せる作品だったと思う。
観終わった後のほうが色々調べたので、貴重な作品になった。
予想外に面白く、予想外に泣いた
予告編を観て、面白そうと思ったけど、予想以上だった。
図書館員の優しさ…心に染みるわ。ああいうことって、誰でも、出来ることじゃないと思う。しかも、公の施設だとなおさら。もっとも、クビの対象者って聞いてたから、出来たのかもしれないけど。
同僚の図書館員の女性も、最初は、はあああ???って感じだったけど、根はイイ子でしたね。ドラッグ中毒だと話してた隣人も、良いアドバイスくれました。彼の良い人柄に、みんな協力してくれてました。
だからと言って、図書館に立て篭るとか、日本では考えられない話。最初の裁判の話もだけど、お国柄でしょうね。
あと、鼻に付く立候補中の検察官、本当に腹立たしかった。なんで、こんなヤツが、立候補するんだろう。最後は、イイ気味と思いましたが、こんなヤツには、市長になって欲しくないと思いました。
派手なシーンはないけども、心に染みる良い作品。世の中、こんなイイ人だらけだったら、もっと平和なのに…と思わせる作品でした。
こんな世の中おかしくない?の提言
開館時間中は
行き場のないホームレスでいっぱいの公共図書館。
図書館のトイレは
ホームレスの人たちが身だしなみを整えるための洗面所と化し、
私なら安心して利用できるのだろうか
という疑問でいっぱい。
閉館時間が来ると
ホームレスの人たちも当然図書館の外へ。
外では毎日のように誰かが凍死している。
それなのに
シェルター不足に緊急の対応もなく
誰もが気の毒だとは思いながらも
身内でも友達でもない見ず知らずの
彼らに手は差し伸べられない。
ホームレスたちの切羽詰まって取った行動が
公共図書館を夜間も解放させるということ。
それは、一見身勝手な行動のように思えるけれど
真面目に生きていてもホームレスになるような社会、
たくさんのホームレスの人たちがうまれるような社会、
それを知りながらも即座に対応しないような行政や社会を
つくってしまった私たちへの
こんな世の中おかしくない?という提言だと感じました。
アメリカの社会問題と人道
パブリック図書館で起きた一夜の出来事だけど、問題の根底は奥深く、今も延々と続いていると感じさせられた。
根本の問題とか法的にどうこう、と考えると心痛むけど、この物語は心温まる、と思わなくっちゃね。
嫌な奴もいるけど、良い奴もいる社会で、生きるのは少しシンドイけど、皆頑張って生きているんだよ。
主人公のエミリオ・エステベスは、若い頃のダスティン・ホフマンに何となく似ている気がした。
淡白な演技が自然で、だから伝わることがあるんだと思う。
全体的に面白かったです。
意義が無いとは言わないが・・・
人種差別や貧富の格差など社会問題を扱っていて、図書館の公共性とは何か、とか言いたんだろうけど、図書館の中の描写が大半で変化もあまりなく、観ていて疲れた。
はだかも綺麗じゃないし、この行動がホームレス問題の解決につながるのかな?
評価が難しい作品だった。
I'm looking for... 本がメインの話ではない
アメリカって図書館にホームレスがたまっているのでしょうか?個人的に図書館は好きなので、ホームレスがたまっているのは正直ちょっと嫌だなって思ってしまいます。
なんだかホームレスの人達の言い分が全く心に響かなくって。ホームレスは自由だなんて語っておきながら、寒いから図書館を占拠する?言うなれば納税等の責任は果たさないけど自己の生命の権利は主張するって話ですよね?何それメッチャ我が儘!アメリカ人的!図書館員さんにはメチャメチャ迷惑だよ!っと思ってしまいました。
舞台が図書館だったんですけど、あまり図書館も本も関係なかったですね。本に関しても「怒りの葡萄」が出てきたぐらいで。読んだ事はないのですが気になって調べたてみたらwikipedia さん曰く「1930年代末に発生した干ばつと砂嵐を契機とした農業の機械化を進める資本家たちと、土地を追われカリフォルニアに移っていった貧困農民層との軋轢闘争を素材とした小説」だそうです。本作と照らしあわせてありそうな内容ですね。
上下巻あるそこそこ長そうな小説だったので読もうって気にはならなかったのですが、それよりもAmazonプライムに昔の映画版があったのでそっちを観れば雰囲気はつかめるかもしれません。
最後のオチは全くの予想外でした。でも、あれで何かが変わるのでしょうか?要は寒さをしのげる避難所とかもっとないと駄目って話ですよね?あれで注目されたから避難所が増えるって事もないだろうし、結局ホームレス対策とかも何も変わらない気がするんだよなぁ。
江頭2:50が記憶に残り続ける理由。
あ。小島よしおもか。いや、だって。鮮烈ですもん、キモくて。一晩じゃ忘れないなぁ。
ドアを開けたら、
整列するチン。
ポコ。
フリ。
チン。
の男たち。
ちなみに、イケメンは、贔屓目に見ても皆無だす。
いや、もう、これ、トラウマでしょw
なんか、こう言うのが良いなぁ。脚本命で、地味だけど良い役者さんが、演技力でキャラを立ててる小品。
シェルターに全員を収容する事は出来ない事は分かっていながら、何もしないってのはどうなんよ。偽善者に見えた牧師さんですが、行動する善意は正義。
いずれにしても、あのヌードシンガーが伏線だったとはw
このオチ、最高です!
声をあげるということ
図書館の位置付けは日本とアメリカでは異なるのだなぁ。。。
ということを思いながら鑑賞。
武器も力も無い、社会的地位も何も無い人間が
何をよりどころにするんだろうか?
なんやかんや事情や状況や制約はあるけど、
声をあげる意味ってあるんじゃ?と思える作品。
右にならえの日々になってないかなぁ?などと自分自身を
考えちゃったりしました。
作品全体に暖かい雰囲気と時々「ニヤ」とする展開もあり
暗く、重くなることもなく人間賛歌の1作品として楽しめました。
ラストはなかなか良いです。
朗読の意味
本を読んで知識を得る素晴らしさはみんな知っていると思う。
けれど朗読に涙を流したり、図書館が行き場のない人達の居場所になっていることをあたしは知らなかったです。
主人公が記者に朗読をするシーン、読んだことのない本なので内容はわからなかったけどそれでも心にしみた。
改めて本の大切さを知った。
公共性とは
アメリカ社会の闇、格差社会、人種差別などをテーマに描いた作品。タイムリーな気がするけど、アメリカの長年の課題なのかな?冒頭からのラップで察し。
公共性と個人の権利。何かと、権利だ、裁判だと主張するアメリカらしいなあ、と感じました。でもこの映画は暗くならずに、ユーモアや知性で見事に描いてくれました。
個人的には、あのクリスチャン・スレイターがおっさんの悪役を演じていたのは、感慨深いものがありました。
I Can See Clearly Now
誰の曲だっけ?と、つい調べたら1972年のジョニー・ナッシュがオリジナルだそうで、『クール・ランニング』ではジミー・クリフのカバーが流れていた。
エミリオ・エステベス演ずるスチュアート・グッドソンという人物が非常に興味深く、部屋では野菜を育て、かなりストイックな生活をしている図書館員。徐々に彼の素顔も暴かれていくのですが、どうしても嫌いになれないタイプ。どうしてホームレスたちに優しいのかという理由も後半になるにつれわかってくるのです。
大寒波がやってきたシンシナティではホームレスがシェルターに収まりきらなくなり、暖を求めて図書館にやってくる。閉館時間となったのに彼らはロックダウンさせ、閉じこもりデモが始まったのだ。彼らに同情したスチュアートがあれこれ指示を出し、館外から見ると、彼が人質を立てこもってるように見えてしまった。折しも、市が追い出された男による75万ドルの損害賠償を求めて訴えられていたこともあり・・・
いかにも悪人といった感じのクリスチャン・スレイター。彼は州検察官でもあり、市長に立候補しようとしていたが、人気度全くなし。この騒動を機に名を売ろうという魂胆だ。また、交渉役の刑事を演ずるアレック・ボールドウィンもお互いに譲歩するよう柔和策を取っていたが、息子がホームレスに混ざっていたことに激怒し、最終的には警官隊突入の指示を出すといった具合に変貌を遂げるのだ。
こうした人間模様の中、最も社会の縮図とも思えるのが、アメリカでは10代の必読書となっている「怒りの葡萄」すら知らない能天気TVキャスターだろう(俺も読んでない)。こうした事件は人質と犯人がいるといった定型事件だとして疑わず、下手すれば事件を捏造さえしかねない存在。
国は黒人の退役軍人に対しては手厚い補償もない。シェルターを作りさえすればホームレス対策も万全だと思ってる節があるのだ。小さな行動ではあるものの、世に訴えることは大きい。日頃から読書に勤しんでいる図書館員も憲法や判例の知識を駆使する楽しさもあるし、意外な結末に驚かされることもたしか。一番好きな質問は「実物大の地球儀はある?」かな・・・残念なのは牧師の市長からの支援物資が届いたのかどうかという点。
監督・脚本・製作・主演まで務めちゃうって、エミリオ・エステベス凄い...
監督・脚本・製作・主演まで務めちゃうって、エミリオ・エステベス凄いなぁ。
ビッグ・ジョージのメガネやシロクマの存在とか、良かったなぁ。
ただその他の演出はあまり好みでなかった。。
公共施設、メディア、政治権力、様々な角度から社会問題をあぶり出す感じはよかったけど、盛りだくさんな印象で物語にあまり入り込めなかったのが残念
一時の現実逃避や楽しさ、一生の感動等を与えるのも映画の大事な役割だが、小品でもこの様な映画を世に出すのも映画の大事な役割であると再認識させてくれる(う~ん、文脈がもひとつだな)。
①大事なのはこの映画の中では何一つ問題は解決されていないということ。ラスト警察の突入をスチュワートの機転で止めさせたけれども、結局みんな逮捕されて留置場入り。この事件がきっかけでせめて映画の中だけでも新しいシェルターを作る、という話もなし。息子マイクが凍死していなくて良かったが、両親との溝が埋まるのには時間が掛かるだろう。また逃げ出すかもしれないし。(ちなみにスチュワートは自分が殴られマイクが逮捕される=父親にマイクがいることを個人情報を漏らすことなく=知らせるためにマイクに話しかけたのだと思う。自分も薬物依存症の経験があるスチュワートがあれくらいの説得は却ってマイクを逆上させるとわかっていたはずだから)。市長選も結果が出たわけでもないし。ガチガチの社会派映画ではなく基本的にエンタメなのでロマンスの1つも有るが当事者たちも各々依存症持ちか過去経験者だったりですんなりと行くかどうか分からない。レーザーアイが封じられたのは良かったけど(ラストのジョージの嬉しそうな顔!)②ただ解決の方法としてこの映画はひとつの提案をしている。それは「声を上げる」こと。そして映画を観た我々がその声に耳を傾けること。勿論傾けたからって我々は「声を上げない」かもしれない。行動を起こさないかもしれない。一人でやるには困難なことも社会にある様々な問題がそう簡単に解決できる訳ではないことも分かっているから。でも何かしらこの映画からメッセージを受けとる筈、それが我々観客の中で観る前と観た後で自分の中で何かが変わっている筈。それが大事だと思いたい。③舞台を公立図書館にしているのが設定として上手いと思う。「公立=パブリック」だから基本誰でも入れるし、図書館だから人類の蓄積してきた知恵・生み出して来た思想等に何時でもアクセスできる。PC備え付けになってからそうでもないようですけど…「民主主義の最後の砦」という台詞が劇中にあるが正にピッタリの舞台設定だと思う。因みに私も本に囲まれて仕事をしたかったので司書になっていたら良かったと思う、今更遅いけど。ただ人間をあまねく好きかというとちょっと微妙。④“the public”=reated as singular or plural Ordinary people in general; the community.
foi examle : the library is open to the public’。政府関係者やその他の国の重要機関で働く職員などを除く、ある一つの国で暮らす全ての国民、一般大衆に関連するものであるという意味です
寒波に苛まれた街で起こった騒動が浮き彫りにする社会問題に立ち向かうワケあり図書館員のささやかな抵抗が眩しい
舞台は寒波が押し寄せるオハイオ州シンシナティ市。毎日のようにホームレスが路上で凍死する事態に胸を痛めるスチュアートが勤務する公共図書館にも朝から閉館まで暖を取りに来る常連のホームレス達がいる。ある日上司のジェフリーから呼び出されたスチュアートはシンシナティ市がホームレスから訴えられたことを知らされる。そのホームレスは図書館を利用していたが、他の利用者からのクレームを受けて止むを得ずスチュアート達が追い出した男だった。様々な境遇にある人達が十人十色の目的で利用する公共図書館が見舞われた騒動はそれだけではなかった。市内の緊急シェルターがどこも定員いっぱいで寝る場所を失ったホームレス達が閉館時間を迎えた図書館からの退去を拒否したのだった。彼らと館内に残るハメになったスチュアートは事態を平和裏に収拾しようとするが、次期市長の座を狙う検察官やスクープを画策するニュースキャスター達によって騒ぎがどんどんと大きくなっていく。
製作・監督・脚本・主演を務めているのがエミリオ・エステベス。善良な市民が失業によってあっけなく家を奪われてしまう貧困の問題だけでなく、全米を席巻するオピオイド依存症の問題などの社会問題にも触れながら、様々な著書からの引用を織り交ぜて権利とは自由とは何かを観客に問い、なぜスチュアートが図書館を利用するホームレスの人達に親身に接するのかを少しずつ見せていく地味なドラマ。スタインベックの引用他本好きの人達ならニヤリとしてしまうようなセリフの数々が沢山ありますし、意外なところでデヴィッド・クローネンバーグ好きもクスッとしてしまう映画ネタもあったりして重厚なテーマを扱いながらもなかなか軽快に楽しめる作品。夜な夜な行方不明の息子を探し回るシンシナティ市警の交渉人ラムステッド、図書館での騒動までも自身のイメージアップに利用しようとする検察官デイヴィスといったキャラクターをもっと生かせるエピソードを盛り込めたのではないかというちょっとした食い足りなさもないではないですが、スチュワートの周りにいる人々が持ち込むちょっとイイ話の数々がそれを帳消しにしてしまいます。突き抜けた爽快感こそありませんが、人々の良心にさりげなく寄り添う慎ましやかな良作です。
我々の知らない公共事情
アメリカには仕事や観光で何度も行ったが、市民生活に接する機会はそれほど多くない。
大体、市中心部は大抵危険地帯なので近づくことがあまりない。
アメリカの公共事情に対して、問題提起してくれる映画である。
日本ではあまり感じられないpublicを考えさせられた。
その後、管理人と慎ましく幸せになって欲しい。
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