「『素晴らしかった』と言える人に私はなりたい」耳をすませば Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
『素晴らしかった』と言える人に私はなりたい
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子役がやるパートがあまりにもベタで三文芝居っぽくてひくの。「そういえば、ジブリでやってたとかいったなあ」と思って、あの世界観を実写でやるとこうなるのかと思って観てたのね。
大人編になっても、みんな性格が変わっていないというか、子供がそのまま大きくなったというかだから、なんかヘンテコな芝居なのは相変わらずなの。
回想で子供時代に戻ったとき、雫がはじめて書いた物語を聖司くんが『読んだよ』と言うと、雫は『ダメだったよね』と先に言っちゃう。どう応えるんだろうと思って観てると『素晴らしかった』って聖司が言うんだよね。ここがスゴい。
『いや確かにダメなところはあったけど』とか言ってしまいそうになるところだけど『素晴らしかった』が出る。これで一つの才能が救われてる。スゴイね。
そして色々と悩んだ雫は、聖司に会いにイタリアへ行く。ここでは、あるある展開。
でも「《翼をください》って、こういう歌だったんだ」と思った。才能をくださいと読んでもいいね。
そして『10年経っても変わらないな雫は』のシーンは悶絶した。こんなことが実際に起きたら切なすぎる。
あとは大体あるある展開。
聖司が家の前の広場で《翼をください》を演奏して、音楽の輪が拡がって「ここでエンドロールになったら、どうしよう」と思ったけど、そこまで奥深いことはしなくて、きちんと、まとめた。
話としては、そこまで面白くはないかな。
でも「物を創るってどういうことか」が問われる内容なので、そこは心に響くよ。
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