劇場公開日 2022年4月1日

「生きるための「血」への渇望と悔恨に苛まれる「ダークヒーロー」」モービウス 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5生きるための「血」への渇望と悔恨に苛まれる「ダークヒーロー」

2022年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アメコミのダークヒーロ「モービウス」
その暗さと闇がアメコミならぬ底深い情念を感じさせる。
生まれながらに血液系の不治の病の少年マイケル・モービウス。
ダークとは言え血を飲むと強大なパワーを持つヒーローになる。
その設定は難病の子供たちに夢の一端を与えるかもしれない。
マイケル・モービウスは生まれながらに1日として“気分の良い日”を
迎えたことが無い。
その頭脳を買われて奨学金で大学に行き医師になる。
そして研究で《人工血液》の発明する。
ノーベル賞を辞退したモービウスは更に蝙蝠から血清を作ろうとする。
その研究の過程で《血を飲む》と凄い能力を持つ《アメコミのダークヒーロー》に
変身するのだった。
蝙蝠つながりで「バットマン」にも似ているが、バットマンは人で、
「モービウス」は変身ヒーロー的でそこが違う。
主人公の3人が魅力的。
不治の病から生き血を吸うモービウスをジャレッド・レト。
変幻自在のレトは血を飲まなければ死に至る自身の葛藤を繊細に表現。
その幼馴染のマイロをマット・スミス。
モービウスの同僚の女性医師のマルティーヌにアドリア・アルホナ。
ちょっと地味めのキャストではあるが、後に自らも生き血を欲するマイロ役の
マット・スミスは若い頃のニック・ノルティに酷似した性格俳優。
個人的にはフランケンシュタインも少しの特殊メイクで演じられそうな異形で
先が楽しみだ。
難攻不落の刑務所を脱獄するほどのパワーがあるなら、逮捕されないと思うし、
そのパワーを全く善行に使わないヒーローなので、感情移入も限定的だ。
不治の病のダークヒーローというとナイト・シャマラン監督の
「ミスター・ガラス」を思い浮かべたのだが、ガラスに較べればまだまだ
悪のエッセンスが足りない。
超能力を使う「大義や目的」が感じられないのもマイナス点だ。
ラストにマイケル・キートンが顔を見せて、次作は、
「クレイブン・ザ・ハンター」だそうだが、どう関連するのかは不明だ。
「モービウス」のラストもボヤかしてあるので、ますます評価が難しい。
しかし映像や雰囲気は悪くない。
私はそこそこ楽しめました。

琥珀糖
満塁本塁打さんのコメント
2022年11月29日

琥珀糖さん返信お褒めの言葉ありがとうございました😊😊。こちらこそです。もしお時間がありましたらご覧ください。🙇‍♂️

満塁本塁打
caduceusさんのコメント
2022年11月29日

琥珀糖さんコメントありがとうございます!私もここ最近映画館に行かずで配信で観ることが増えそうです。
またコメント拝見させていただきます。

caduceus
満塁本塁打さんのコメント
2022年11月28日

お久しぶりでございます。こちらこそ勉強になります。本作はマーベルにしては好作品でした。ありがとうございます😊。コレからもよろしくお願いいたします。🙇‍♂️長文ですがよろしかったらご覧ください。

満塁本塁打