「善人すぎるヴィランに違和感」モービウス kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
善人すぎるヴィランに違和感
ヴィランを主人公にした物語って結構難しい。悪に意味を持たせないといけないから。「ジョーカー」にしても「クルエラ」にしても、言ってしまえばスターウォーズのエピソード1〜3にしても、悪になる過程をドラマにすると完全な悪としては描きづらい。それはそれで物語に深みが出るのだが、さじ加減が難しい。
本作のモービウスはスパイダーマンの敵役らしいが、終始善人として描かれる。コントロールできないがために暴走する可能性がある。同じように。ヴァンパイアとなった親友の暴走を止めようとするって話なのだが、どこまで行っても善人のまま。なのに最後は急に悪役になって終わるってことにめちゃくちゃ違和感があった。いつ悪に目覚めたんだ?って感じ。
素早い動きの中に、スローモーションのシーンが挟み込まれるというアクションはなかなかよかっただけに少しもったいない。でも、マーベルの流れとして押さえなければいけない作品だから仕方ない。
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