「心霊探偵はさんかく窓の内側にいる」さんかく窓の外側は夜 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
心霊探偵はさんかく窓の内側にいる
幽霊が視える!…は古今東西、映画の定番。
そんな能力を活かして“心霊探偵”に。
なかなか面白そうな同名コミックを映画化したミステリー。
三角は書店で働く一見平凡な青年だが、幼い頃から幽霊が“視える”特異体質に悩まされていた。
そんな彼の前に現れたのは、幽霊を“祓える”除霊師、冷川。三角の能力を買い、半ば強引に心霊探偵バディを結成する事に。
“視える”と“祓える”で心霊事件を調査。
これまた古今東西、映画の定番。
幽霊は怖い存在として描かれると同時に、哀しい存在としても描かれる。
無念の死、非業の死、何故死んだのか、何かを伝えようとしているのか…?
刑事の半澤から持ち掛けられた捜査協力。
1年前に起きた未解決の連続バラバラ殺人事件。
遺体には呪いがかけられていた。
死者が遺したメッセージ。
“ヒウラエリカ”とは…?
率直に言ってしまうと、
う~ん…。
一応心霊探偵バディと刑事で事件は調査するし、徐々に鍵の人物=呪いを操る謎の女子高生の存在が浮かび上がってくる。
ここが重点になるかと思いきや、話は冷川の衝撃の過去に。
何が主軸…?
お陰で、同じく暗い過去を持つ実質主役の三角や謎めいたヒウラエリカの描写が途中途中おざなりになったり、置いてきぼりになったり。
そもそも本作は、ミステリー? ホラー? ダーク・ファンタジー?
岡田将生と志尊淳のW主演で、狙ったようなBL雰囲気も。
キャストで好演/熱演見せてくれたのは、平手友梨奈と滝藤賢一。
キャストである意味見所は、ワンシーン瞬殺の北川景子と“半澤”役の滝藤。
映像はスタイリッシュ。雰囲気だけはいい。でも、これがねぇ…。
この手の邦画あるあるの、ハッピーエンドのような哀しいような意味深なような。
説明ナシのさんかく窓や貯金箱…。
あちこち伏線張られ、回収されてるけど、それが見る側にすんなり伝わって来ない。
よく分からん!…と言うか、私にはこの映画はよく視えなかった。