「映像と音楽の世界感」さんかく窓の外側は夜 aco_5030さんの映画レビュー(感想・評価)
映像と音楽の世界感
森ガキ監督という事もあり、映像とそれにリンクする
音楽、美術の拘りを感じました。
"黒"を巧みに映像で使っており、メインキャスト以外は
黒で統一していた。それにより、雑多なシーンでも
くっきりとキャストに目が行く。過去と現実の表現。
色の使い方が細かく計算されていて、映像だけでも楽しめた。
劇中の音楽も、奇妙なそれぞれの関係性を。異常なシーンをより客観する為の違和感として使われていた。
もともとの原作とは実写映画版という事もあり、細かい設定は違いますがそれはそれであの約120分に集約されていたと思います。
現代社会においての目に見えないSNSなどを使った誹謗中傷を"呪い"と表現し、マイノリティへの攻撃、自己否定、承認欲求、トラウマなどさまざまな社会問題にも問いかけがありメッセージ性の強い仕上がりに。
セリフの少ない作品ですが、それゆえ、セリフのある部分は記憶に残るワードが多い。
個人的には滝藤さん演じる半澤刑事の"信じない"という
言葉の強さ。とても印象的です。
続編も期待して4.5です。
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