「想像の斜め上を行く、味わったことのない邦画」さんかく窓の外側は夜 まぽさんの映画レビュー(感想・評価)
想像の斜め上を行く、味わったことのない邦画
キャストの1人のファンだったので、公開前から観るつもりではいた。
先ずは原作も読んで映画に臨んだ。
原作は緩いながらも一応BLコミック。
でも映画の売りとしてはBLを前面に押し出してるわけではない。
ただ除霊、呪い、というワードが並ぶともしかしたら安っぽく仕上がってしまうのではないかと多少心配していた。
ところがオープニングから漫画というワールドを連想させるような進み方ではない。
所々、主要キャストの表面には出てこない過去の映像がフラバのように挟み込まれる。
その瞬時の映像ですらこの先に待っている壮絶さを感じさせてゾクゾクした。
また、よく、音楽が映像の邪魔になることがあるがこの映画は語りすぎない『間』があるので音楽が映画の流れを助けて語ってくれている。
ここでこんな感じの音を使ってくるか!と通常ではなかなか合わせない音を使ってきて驚かされた。
タイトルから、キャストから、漫画原作という呪縛から完全にいい意味で裏切られる。
映像美といい、2時間弱でのストーリーの上手いまとめ方、更に今の世の中への警鐘と、よくここまで創りあげられたなと感動した。
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