劇場公開日 2021年1月22日

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「ホラーテイストのヒューマンドラマ」さんかく窓の外側は夜 サブレさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ホラーテイストのヒューマンドラマ

2021年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幽霊が見える青年が、幽霊退治をやっているイケオジに助手として使われる映画。悪役として呪い使いの女子高生も出るよ。
てっきり死者の声を聞いて呪い使いの女子高生を追い詰めて、呪いバトルする映画かと思ったが、イケオジの謎をベースとした本格的なヒューマンドラマが展開されて面くらった。が、面白かった。

話のミソは霊能力者の個性だろう。青年は幽霊が見えて怖い、ずっと怖がって生きてきた。イケオジは幽霊退治を金を稼ぐ手段程度にしかとらえておらず、倫理観がない。呪い使いの女子高生は誰かを呪い殺すことにためらいがないが、本当は…。
と、三者三葉の呪いとの付き合い方を見せ、それが話の展開に濃密に絡んでいく。これがいい。あと滝藤賢一も。

が、呪いというインパクトのある道具を使った割には画が結構地味。Jホラーのような滅茶苦茶怖い化け物は出ないし、グロい絵も血まみれのバラバラ手足くらいなので、ホラーというよりもホラーを題材にしてヒューマンドラマをやった、というところか。
ヒューマンドラマとして観てどうかというと、謎めいたイケオジの秘密や、イケオジに対する青年からの救いなど、なかなかに見ごたえのあるものが多い。ちょっとしたグロ耐性がある方にオススメ。

サブレ