「原作の良さが無くて悲しい」さんかく窓の外側は夜 chachaoさんの映画レビュー(感想・評価)
原作の良さが無くて悲しい
実写化はハズレが多いとは思っていたけど、
ここまでハズレとは…
核の部分が改変は凹みました。
変える必要性あるのか?とも思いました。
特に冷川さんの記憶喪失…
覚えていて平気だからこそ、彼がとことん壊れているという事になるんです
ヒウラエリカの過去もです。
彼女の母は、恐怖によって実質子供を捨てた親です。そして父は自分の為に子供を売ったのです。
二人の過去を通して見える事は、
子供を守るべき大人が自身の保身や利益、妄執の為に子供を壊す姿です。
壊れた子供は生きる為に殺人をしていますが命に対する感情はありません。彼らには奪うか奪われるかの二択しかないからです。そして自分は奪われ続けたのに、なぜ奪ってはいけないのかと思うのです。これは一体だれの罪なのでしょうか。
半澤刑事の妻を呪いから救うヒウラエリカに対して半澤刑事のいうセリフ、あのシーンを劇場で観たかったです。善悪というものを教えられてこなかった子供に罪とは何かを伝える言葉です。
半澤さんが奥さんが殺されかけてもなお「大丈夫?」とヒウラエリカを心配する姿はとても尊い。大人が子供を理屈なく心配する当たり前の姿です。
素敵な役者さんが揃っておられるので、そういった人間性もわかって作ったかと思ったのに残念です。
BL漫画でしょ?
オカルトでしょ?
と表面だけを切り取ったように感じてしまいました。
これを作られるにあたってスタッフの皆様が大変な労力をされた事には変わりはないと思います。
だからこそ、中心で方向性決めた方々がもう少し原作に真摯に向き合ってくれたらなあと思いました。
なんかもう悲しい