プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵のレビュー・感想・評価
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悪政を維持する側と反抗する側の対比
アパルトヘイト下の南アフリカで政治犯として収容された白人男性たちがプレトリア刑務所を脱獄しようとするサスペンス。
鍵を木材で作るってアイデアよりも、それを実行する緻密さと忍耐に驚いた。脱獄プランが行きづまりそうになったときの閃きもよかった。とても地味な話なのに、緊張感があるシーンをいくつかちりばめて飽きない構成にしてたと思う。
脱獄ものって犯罪者が刑期前に逃げようとする話だから何か心に引っかかるものがあるのだが本作は違う。アパルトヘイトという悪政の下、反抗する人たちの話だから感情移入もしやすかった。ただ、アパルトヘイトが撤廃されるのはまだまだ先の話なので、脱獄してスッキリした終わり!とはならない。ラストの映像の解放感との対比がうまい。そんなところも含めていい映画だった。
独房の外から鍵を回す方法や隣の独房に地図を渡す方法がお見事。
脱獄系の映画は好きなんだけど、本作は事実を元にした作品と言うことでハデな部分は無くて地味な展開だった印象。
主役はダニエル・ラドクリフさん。
魔法使いの面影は無く、ひたすら木で脱獄する為の合鍵を作る展開。
看守が腰にぶら下げている鍵の形を覚えて独房で鍵を作るんだけど、刑務所から脱出する為の全ての鍵を作るまでのハラハラする展開が満載。
独房の外から鍵を回す方法や隣の独房に地図を渡す方法がお見事。実際にこの方法を使っていたのか?
気になるところ。
出だしのあの行為だけで懲役12年は酷すぎな感じがしました( ´∀`)
ラストが一番ドキドキ
面白かった。
看守に見つかるかどうかの攻防戦がずっと続いて結構ハラハラドキドキで楽しめる。
たくさんの鍵の合う鍵穴をどうやって調べきったのか?またそんなバッチリいくのか?など都合の良い展開もあるのだが、これが、実話?というのが凄いわ。まあ、実際にあった脱獄劇ベースということなので、脚色ありなんだろうな。
ラスト、刑務所から出た彼らに「大脱走」ばりの大逆転があるのか?それとも逃げ切れるのか?
心拍数がMAX状態になったわ。
アパルトヘイトがらみの実話らしいけど…
脱獄に焦点あててそれだけで上映時間がすぎるからあまり人種差別に抗議的な使命感はなし。その分、エンタメ感がストレートに出てて楽しめた。
それにしても木製の鍵、って…形を記憶するのもすごいけどそれで鉄扉が開くのもすごい。
久々の脱獄映画
素直に楽しめた。中だるみもなく、ドキドキハラハラの定番シーン。視点のズラし方に危うさもあり、看守もマヌケ過ぎるきらいもあるが、まぁ、こんなものだろう。当たり前のことなのだが、主人公のハリポタ少年が成長していて、違和感を覚えた。イメージの固着は良くない例でもある。しかし、鍵をコピーして正面から出るというあまりの直接さに驚かされた作品だった。
監獄にもマスターキーが欲しい
アパルトヘイト体制下の南アフリカにて、白人だが反対運動を起こした二人が逮捕され、脱出を目指す物語。
登場人物の背景等の描写は最小限に抑えられ、比較的コンパクトにまとまっている印象の本作。
囚人のあらゆる仕事場の道具を使いながら脱出を目指すというのは、脱獄モノとしてはシンプルな展開ながら、鍵を作り出しちゃうという発想が凄い。
序盤から…やっぱりありました。金を隠し持つシーン。
脱獄モノだからあるだろうかなとは思っていたが、あれ凄く苦手なんですよね(笑)
脱獄までに阻むいくつもの扉にある鍵を、看守たちの目を盗みながら作り出している展開はスリリング。
だが、実話を基にしているからか、行き過ぎた演出はなく、もうちょっとドキドキさせてくれても良いかなという所。
アパルトヘイトに反対する白人もいたということは知っていたけど、この体制に屈しまいと脱獄しようとする姿や、残留組との思いのぶつけ合いのシーン等はグッと来たし、今日でも差別は無くならないけど、全ての人が差別主義者ではないってことを再確認しなきゃですね。
そんなワタクシ、小さい頃、実家の玄関のカギをクリップで作った出来損ないの鍵で開けようとしたら抜けなくなって怒られた思い出。
素質は無かった模様。
…無くて良かった。
アパルトヘイトの体制維持
事実に基づく作品とのこと。
大したことしたわけじゃ無く、少し大きな音をさせてビラをばらまいただけなのに懲役12年?
南アフリカでアパルトヘイト時代に白人に対してもこんな酷い事をしてたなんて初めて知った。
白人専用(たぶん有色人は居なかったと思う)の刑務所に入れられて、そこから脱獄しアパルトヘイトをやめるANCの活動に参加した人たちの話。
有色人(主には黒人)じゃない人達も頑張ったんだな、って知れて良かった。
ただ、脱獄は多少ドキドキするシーンが有るが基本的に退屈。
楽しい作品でもない。
眼コピ
1978年に南アフリカのプレトリア刑務所に政治犯として収監された後、18カ月かけて脱獄を果たした男たちの話。
1970年代後半、アパルトヘイト下の南アフリカで、白人だけど爆発的な手段で反アパルトヘイト活動を行ったことで逮捕され、それぞれ懲役12年と8年の刑を科された主人公とその同士。
服役後直ぐに思想を同じくする仲間が増える中で、主人公達が脱獄を企て実行していくストーリー。
そうと決まったら程なく脱獄の手段を決めて、後はただひたすらに看守の目と戦いながらかトライアンドエラーを繰り返し、実行に向かっていく単純な展開。
とはいえ、単純だかこそな一方的な駆け引きとスリリングさはやっぱり面白い。
看守の動きや音に恐れ戦きながらの、余計なイベントを入れない王道脱出劇がとても良かった。
緊張感を感じられず
恥ずかしながらこの作品で描かれた史実を知らずに鑑賞。しかしながらある程度着想シーンも多いとは思われる。
率直な感想としてはあまり興味が湧かない作品となった。実話ベースでストーリーを展開していくのか、それとも映画作品として緊張感あるストーリー展開をしていくのか。この辺りが中途半端に感じてしまった。
実話ベースでストーリー展開を描いていくには彼らの背景がイマイチわからないし、脱獄への展開が早すぎる。
映画作品としてもこの脱獄への展開が早いため緊張感を感じられず多少はつまづくにしても事が脱獄が容易なものに見えてしまう。
脱獄物は色々見てきたが個人的にはやはり緊張感というものを自然と求めてしまう。120分内で描くのは中々難しいかもしれない。であればもう少し実話ベースを大切にし彼らの背景を見たかったような気もする。
今作を見てたらまたプリズンブレイクを見たくなってきた。連休を利用し観たいと思う。
ドキドキするけど恐怖はなく、見やすい
脱出系映画。アルパトヘイトの実話をもとにしていますが、文化的な内容はあまりなく、エンディングにある程度です。物語の主は脱出に悪戦苦闘する部分で、ハラハラしながらみられます。実話なのにどちらかというとエンターテイメントよりの作品でした。実際の人と俳優さんが似ています。
ドキドキするけどタイトルから受けるような恐怖感はなく、血や殺しもないので安心してみられます。
脱獄はロマン
なんとなく思いつく脱走脱獄もの映画。『大脱走』(1963)言うまでもなく、『パピヨン』(1973)は繋がりでマックイーン版に尽きる。『ミッドナイト・エクスプレス』(1978)は単独ものでは秀逸。『アルカトラズからの脱出』(1979)はドン・シーゲル監督とイーストウッドの黄金コンビで娯楽満点。実話とはいえ、この脱獄のための創意工夫は「本当かよ!」と突っ込みたくなる。『ショーシャンクの空に』(1994)はラストカットの秀逸さに涙する。ラストカットといえば、ハギスによるリメイク版の「スリー・デイズ」でなくフランスのオリジナル版『すべて彼女のために』(2007)の方が見事なので、こちらを推す。
本作はこれらにない<脱走のためのツール>が鍵だ。これも実話だそうだが、観客は「なぜこの監獄に入ったのか」という社会派なテーマなんか忘れて「脱獄に向けてバレそうでハラハラ」を楽しむことになる。ある種、脱獄映画の本末転倒。脱獄ものが好きな人は押さえておきたい作品かもしれない。その脱獄アイデアを目撃するためだけでも。
自由を奪おうとする者たち
これまでの脱獄映画で見られがちな「知力、体力、時の運」の要素を踏まえつつ、本作では「観察力」もプラス。
脱獄道具をDIYする作品といえば『アルカトラズからの脱出』がすぐ思い浮かぶが、こちらはDIYするのが“鍵”というのが斬新。まるで銀行強盗のように閉ざされた扉を開けようとする彼らが奪おうとする物は、金品ではなく自由なのだ。
脱獄映画にありがちな拷問・暴力描写も殆どなく、そういった意味でも従来の作劇パターンを外そうとする狙いを感じなくもない。もっとも、そのあたりを物足りないと感じる人もいるかもしれないけど。
個人的には、脱獄映画の新たな秀作に挙げてもいいぐらい。
それにしても、ダニエル・ラドクリフはキャリアを重ねるごとにクセのある役どころをあえて選んでいる印象。
ジェイク・ギレンホールやジェイミー・ベル、イライジャ・ウッドもそうだが、子役出身の俳優というのは、成長するとクセだらけでパンチの利いた作品に出たがる法則でもあるのだろうか。
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