「図画工作の天才アーミーナイフマン。アロホモーラ!」プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
図画工作の天才アーミーナイフマン。アロホモーラ!
大学教授を父に持つ二人、ティム・ジェンキンとスティーブン・リー。アパルトヘイトが進む南アフリカで、反アパルトヘイトを掲げるANC(アフリカ民族会議、Africa National Congress)の秘密作戦を実行した罪でプレトリア刑務所に入れられる。それぞれ懲役12年と8年。
冒頭では黒人惨殺などのアパルトヘイトの実態を描くアーカイブ映像。ネルソン・マンデラ元大統領やシリル・ラマポーザなど黒人活動家が目立っていた現実の中、白人だって活動に参加していたんだぞ!と訴えてくるこの作品。収監された房では白人の政治犯ばかりが集まっていて、人種差別撤廃の底力も感じさせてくれる。BLM運動が活発化した2020年に公開されるというのも何かの因縁なのだろうか。
ほぼ刑務所の中での脱獄準備のストーリーでもあるけど、マンデラとともに闘っていたデニス・ゴールドバーグ(イアン・ハート)など多様な思想や脱獄についての考えの相違によって葛藤も感じられ、囚人たちの心理面も興味深いものがあった。その中で淡々と木製鍵作りに一心不乱に没頭するラドクリフ君の表情や、怖い看守、でぶっちょ看守という個性的な人間描写も面白い。
結構ツボだったのがフィルム備品室。建物の出入口にまで到達するためのワンクッションですが、内側のドアノブが壊れているためにドアを押さえるのに必死!そして黒人タクシー運転手も印象に残る。白人専用タクシー、黒人専用タクシーがあったみたいけど、日本人はどっちに乗ればいい?
kossyさんへ
プリズン・エスケープを見逃したbloodです!今週末もCHKした映画が13本あって、積み残しは必至ですw
Tal Farlow 良いですよね!彼とJoe Pass、Jim Hall が、ありきたりではありますが、お気に入りの白人ギタリスト御三家です!