「【自らの姿を一切出さず、インタビューにも応えて来なかったマルタン・マンジェラが、リラックスした口調でファッションに対する想いを語った作品。】」マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ” NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【自らの姿を一切出さず、インタビューにも応えて来なかったマルタン・マンジェラが、リラックスした口調でファッションに対する想いを語った作品。】
ー 2008年に突然、ファッション業界を去ったベルギー人のファッションデザイナー、マルタン・マルジェラ。
メディアに登場する事を、極端なまでに避けて来たために「透明人間」とまで言われた彼が、顔は映らないが、リラックスした口調で、幼少期にファッションに興味を持った理由や、それ以降の自らのファッション界での活動について、実際の服や、当時の映像を交えて、語るドキュメンタリー作品。ー
◆感想
・ここまで、彼に自由に喋らせたのは、ライナー・ホルツェマー監督との、信頼関係の賜物であろう。
・ジャン=ポール・ゴルチエに、そのセンスを買われ、その後も斬新な発想 ー 足袋ブーツ、古着を再生し、ショーに登場させる手法、ランナウェイを歩くモデルの顔を敢えて隠し、服を見せる拘り。ーで、パリのファッション業界の風雲児になって行ったことを、楽し気に語る。
・代名詞とも言える、4隅を止めた白いタグ。
・エルメスと手を組んだことで、味わった初めての、業界からの冷たい反応。
<彼は言う。
”ファッションショーが、”配信”で観れるようになってしまい、現場で観客が驚きを持って反応する姿から、創造性を得る楽しみがなくなってしまった・・。”
何だか、とても気になる言葉であった・・。>
<2021年11月7日 刈谷日劇にて鑑賞>
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