「言霊とはを教えられました…」三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 shokotenさんの映画レビュー(感想・評価)
言霊とはを教えられました…
三島由紀夫…名前を読むだけで、
何とも上品で、知的で、かつ、
魅惑の響きがあります。
東大生千人の熱気湧き立つ
若き活動家達を目の前に、
三島さんは一人向き合います。
頭の良い方々の言葉の応酬なので、
少し気を抜くとポカンと置いてきぼりに
なるので、集中力が必要でした笑
右とか左とか、
難しい事は私にはわかりませんが、
学生さん達も三島さんも
矛盾だらけの今の世の中を良くしたい、
今のままではいけないんだ
という、熱い思いだけは共通して
いたのだと思います。
方向は違えども、1番大切な思いは
同じだからこそリスペクトし合い、
暴力ではなく、言葉によって戦う?
という高貴な形が成り立ったのではないかと。
それは、今の世の中に1番足りていない
事であると感じました。
今の若い学生さん達が見たら、
どう感じるだろう?ふと聞いてみたく
なりました。
三島氏が、君達の熱情だけは信じます。
という言葉通り、多くの学生達は
その後公務員等の安泰の道に落ち着き、
三島氏は自決。熱情だけではなく、
覚悟をしていたのは、三島氏の方
だったかもしれません。
それに比べ、今の国会などは、
お互い中傷し合い、下品なヤジが飛び交い、
まるで学級会レベルだと感じます。
いや、まだ小学生の子供達の方が
立派な論戦を交わしているでしょう。
言葉には魂があるから言霊。
発する言葉に気をつけなければと感じました。
言葉で人に話すこと、思いを伝えることの大切さ、
また相手の思いも言葉によって、
受け止め、咀嚼し、そこから
生まれる相互理解の大切さを
改めて教えられた作品でした。
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