「紛争や戦争の芽」パピチャ 未来へのランウェイ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
紛争や戦争の芽
1990年代のアルジェリアで、ファッションデザイナーを夢見る女子大生が文化と時代と国に抗い生きる話。
イスラム原理主義者が力を増して行く中で、ヒジャブをつけずハイクを着ず寮で暮らす主人公。若い頃のジェシカ・アルバにちょっと似てる。
主人公以外にもヒジャブをつけていない人がかなり多かったのが個人的には意外。
検問所を偽った原理主義者による宗教感の異なる人物の殺害事件が頻発していき、学校内でも外国語の抗議にすら異議を唱える一団が現れたりとまともじゃない。
でも、これが当時のアルジェリアのリアル。
信仰もその深さも自由だけど、自己完結でと切に願うよホントに。
そんな中、主人公の近くにも影響があり、寮内でハイクを使ったファッションショーを開くことを思いついて行く。
主人公もイスラム教徒だし、生まれた国に対する思いもあるしという葛藤や、身の危険をおぼえる葛藤の中で、仲間たちと共に「生きる」決断が、恐ろしく力強くとても響いた。
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