がんばれ!チョルスのレビュー・感想・評価
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小麦粉は太る
弟の店で自ら麺打ちをしてるのに「太るぞ」と言われてもなぁ・・・どれだけ食べればいいの?100個くらい?てな感じで、笑わせてくれる知的障がいを持った男チョルス。筋肉自慢やジム通いしてるだけなのに、町の女性からは慕われている。そんな彼にも隠し子がいた?!といった事実。でもみんな知ってるみたい・・・といった状況でセッピョルとのロードムービーが始まるのだ。
途中までは実の娘じゃないのでは?と疑ってかかってしまったけど、中盤から地下鉄火災で多くの命を救った元消防士だということが明かされる。体だけは健康な後天的知的障害というのは珍しいんだろうけど、とにかくナイスガイとして尊敬に値する人物チョルス。やっぱり先天的な病気だと思い込んでいたためガツンとやられてしまいます。過去のヒーロー的活躍ぶりと人々の応援を見ると、とにかく泣けてくる。根本的に悪い人間なんていない!暴力団でさえ人間味溢れていた。
途中、テグとソウルの位置関係で「あれ?」と思ったけど、ヨンジェ少年はテグの病院にいたんですね。クレジットカードを失くしたときのために、やっぱりクレジット会社の電話番号は控えておかなきゃなぁ・・・
笑いあり、涙あり
主役のチョルスを演じたチャ・スンウォンさん。
背が高くて、ワイルドで。その見た目だけで十分な存在感ですが、そこへ来て素晴らしい演技力。
今回の役では、パンチパーマにヨレヨレのTシャツ。
知的障害のあるチョルスを演じています。
ある日見知らぬおばさんに突然車で拉致られ、病院へ。尿検査のカップいっぱいにおしっこを入れるシーンなんて、やっぱり韓国〜。爆笑してしまいました。
その病院で、頭ツルッツルの少女、セッピョルと出逢います。実はそのセッピョルがチョルスの実の娘だと知らされあーらビックリ。
彼らの過去が明かされるのはずいぶん後になります。前半は父と娘の大邱へのロードムービー。
そして後半は、チョルスの過去や、その過去に起きた事件が明らかになります。
街の人がやたらとチョルスに親切なのは、ルックスが良いからというわけではない。。。
前半からたくさんの伏線がありましたが、後半には全てクリアになるのがスッキリしていて良い。
ちょいちょい、韓国ドラマと連動して話が進むのも面白い。たくさん笑わせてくれた後に、後半は感動の嵐。
チョルスが自分の事をなぜバカなんだと叩くシーン。
セッピョルと向き合って話すシーン。
義母から婿であるチョルスへと初めて温かい言葉をかけるシーン。
たくさんの人が骨髄移植へと協力するシーンなど。
チョルスの人柄の良さにジーンとさせられ、子役の演技がうま過ぎて、涙が溢れます。
予想外に感動
知的障害を持つ父親と難病を抱える娘の話で、いろいろ盛りすぎだろ!と思ってましたが、結果、感動してしまいました。
盛りすぎな設定も、韓国ドラマのベタな展開っぽいというツッコミ演出があったりで、観客からのツッコミを周到に封じていてうまいと思いました。
ストーリーは、前半は父と娘が大邱に行くドタバタコメディでそれなりに楽しく観れました。
後半は、周りの人がなんでチョルスにやたら優しいのか、なんで地下鉄が怖いのかなどの疑問が明かされ、ただのコメディではなく、ストーリーにより深みが増し感動しました。
ストーリーも演出もよくできていて、それほど期待しないで観たのですが予想外にいい映画でした。
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